「空飛ぶクルマ」の開発を手がける中国の小鵬匯天(正式社名は匯天航空航天科技)が、これまでの開発方針を大きく転換。飛行ユニットと地上走行ユニットが別体になった「分離式」の空飛ぶクルマの量産を目指すことがわかった。
小鵬匯天は中国の新興EV(電気自動車)メーカー、小鵬汽車(シャオペン)の関連会社だ。小鵬汽車の創業者で董事長(会長に相当)を務める何小鵬氏は、10月24日に開催したイベントで分離式の空飛ぶクルマの設計コンセプトを披露し、開発方針の転換について次のように説明した。
「われわれは一体式と分離式の両方について模索してきたが、現実の利用シーンや法規制(のクリア)などを考慮すると、最初の量産機種は分離式にすべきとの判断に至った」
量産時期は未定
小鵬匯天の分離式の空飛ぶクルマは、飛行ユニットと地上走行ユニットがそれぞれ独立した製品になっているのが特徴だ。
前者は、多数のプロペラをモーターで駆動して飛行する電動垂直離着陸機。後者はレンジエクステンダー(航続距離を延長するための発電用エンジン)を搭載したピックアップトラック型のハイブリッド車で、荷台部分に飛行ユニットを載せることができる。
飛行ユニットは小型で、パイロット1名と乗客1名が搭乗できる。走行ユニットには4〜5名が乗車可能であり、飛行ユニットのトランスポーター(運搬車両)と充電ステーションとしての役割を担う仕組みだ。
なお何氏は、分離式の空飛ぶクルマの量産時期については明らかにしなかった。
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