中国の国有自動車大手の広州汽車集団(広汽集団)は12月18日、同社が開発中の空飛ぶクルマ「GOVY AirJet」を発表した。
空飛ぶクルマは電動モーターでプロペラを駆動し、人を乗せて垂直離着陸できる飛行機械のことで、「eVTOL(電動垂直離着陸機)」とも呼ばれる。
GOVY AirJetの特徴は、プロペラ(回転翼)と主翼(固定翼)の両方を持つ複合翼型の設計を採用したことにある。垂直離着陸とホバリング(空中静止)ではプロペラの揚力を利用し、水平飛行時は固定翼が揚力発生と飛行姿勢の安定を担う。
最長航続距離200キロ
広汽集団によれば、GOVY AirJetの最長航続距離は200キロメートル、最高飛行速度は時速250キロメートルに達する。その主な用途として、同社は3~4人の乗客を運ぶ(地域レベルの)都市間移動を想定している。
「鉄道などの地上交通機関に比べて、広州市から深圳市あるいは広州市から香港までの移動時間を7割短縮できる」
広汽研究院(訳注:広汽集団の研究開発部門)で空飛ぶクルマの開発責任者を務める蘇慶鵬氏は、GOVY AirJetの発表会でそう強調した。
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