君はバートランド・ラッセルを知っているか 論理哲学はこうして発展してきた

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論理が狂気を生むのか、それとも狂気が論理を生むのか。幼い頃より、宗教的な厳格さのなかで育てられたラッセルは、たびたび狂気に襲われる。それでも彼は「混乱した世界を救えるのは科学である」と固く信じ、数学のための論理的基礎を築くという目標へ立ち向かっていく。

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(左)幼少期(右)青年期、ラッセルの周辺に様々な狂気が襲い掛かる。

そして彼と天才たちとの間に繰り広げられた「知の格闘技」のような競演。ラッセルのパラドックスとして知られる「それ自身を含まない全ての集合の集合は、それ自身を含むか?」という問いかけは、同時代の天才たちを震撼させた。

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「ラッセルのパラドックス」の発表直後に出版を予定していたフレーゲは、出版物の基盤となる部分が崩れ落ちたことに驚愕した。
次ページ無限と真正面から向き合った天才たちは……
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