3COINSが大型店で攻勢、全国で人気が広がる理由 「カワイイ」から実用性を追求した開発に転換

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現在は7~8割の商品を中国、それ以外は東南アジアや韓国で生産し、輸入している。急激な円安の影響は厳しく仕入れ値が上昇、原材料の高騰も重なり、業績を圧迫している。

アパレル企業の強みを生かせるか

スリーコインズは300円の商品が約6割で、300円以上の高単価商品が4割を占める。そのため、円安を理由に商品の機能性や品質を落として販売する方針ではない。今年4月には既存商品の値上げと内容量の変更を実施。商品をアップグレードしつつ、価格を見直す構えだ。

調達面の見直しも必要になる。すでに一部の商品を商社経由でなく上海子会社から仕入れるルートに切り替えた。生産国の見直しも検討し、今後は東南アジアの生産拡大やインドでの生産も視野に入れる。こうした取り組みで、雑貨事業の利益率は2023年度の2.7%から、2021年度の6.7%程度に戻していく方針だ。

スリーコインズは1994年に大阪の茶屋町で1号店を開店している。意外にも30周年を迎える長寿の業態なのだ。円安の逆境の中でも、アパレル企業発の独自性やノウハウを生かし、顧客を魅了する商品を作り続けることが、今後のポイントとなりそうだ。

井上 沙耶 東洋経済 記者

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いのうえ さや / Saya Inoue

自動車業界を担当後、現在は専門店やアパレルなど小売業界を担当。大学時代は写真部に所属。趣味は漫画を読むこと、映画のサントラを聴くこと。

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