息の詰まる職場・職場の閉塞感はどこからやってくるのか?(第5回)--ゆとり世代の閉塞感

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 また、厳しい経済環境の中で、学生の企業選びは大手志向・安定志向が強まっていると言われている。いろいろなアンケートを見ると、就職先を選ぶ基準として給与・福利厚生などの待遇面や雇用の安定性を重視する学生が増えているようだ。ある総合商社の採用担当者に聞いた話では、学生に志望理由を聞くと「安定しているからです」と真顔で答える学生が少なくないのだという。

就職活動に多大な労力を費やして入社した社員たちは、今後の仕事・会社人生についてどのように考えているのだろうか。志望どおりの会社に就職できた若者は、職場にうまく適応しながら成長したいという前向きな意欲が強いように見える。

ある意識調査では、職場の人間関係をうまく築くために飲み会への参加が有効だと考える若者が増えているという。この背景には「せっかく苦労して入社したのだから長く勤めよう」という意識が働いているのかもしれない。

長く勤め続けようとする人が増えることはポジティブなことであるが、ネガティブな面を挙げれば「下手に無理をせず無難に仕事をこなそうとする」人が増えるのではないかという懸念がある。これは、ある大手メーカーの人事部長に聞いた話だが、新入社員研修で「これから一人前になるために切磋琢磨に努めなさい」というような話をしたところ、「内定を貰うまでに大変だったのに、まだ苦労しなければいけないんですか」という信じがたいような発言があったという。これは極端な例にしても、若手社員を保守的にさせるような要因が職場に存在することは確かである。

新入社員であっても以前に比べればはるかに仕事が高度化しており、ミスが許されないものになっている。若手社員に話を聞くと、「仕事を滞らせないだけでも大変なのに、上司は評価してくれない」という声が非常に多い。

一方の上司は「最近の若手は受身でチャレンジ意欲が足りない」と口を揃える。自分では一生懸命やっているつもりの若手社員にとっては、会社から「チャレンジ」とか「自律性」と言われてもピンと来ないようだ。

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