ブリヂストンがいま北米へ大型投資する理由
「タテとヨコの広がりがうちの一番の強み」。荒川社長は強調する。
「タテ」の広がりとは、タイヤ生産だけでなく、原材料工場から販売網まで自社で手掛ける点。原材料高のリスクヘッジとなるだけでなく、今後は原材料部門をプロフィットセンター化する戦略だ。
「ヨコ」は、地域的な広がりだ。ブリヂストンの生産・販売拠点は世界全地域に広がっている。新興国は成長余地が大きい分、競争も市場変動も激しい。車の保有台数というストックビジネスの要素もあるタイヤビジネスにとって、安定的な収益源になりうる成熟国の再強化は、新興国リスクへの対応も意味している。
今週末、ブリヂストンは新しい中期計画を発表する。そこにはタテとヨコの広がりを意識した戦略が盛り込まれるはずだ。業界の流れに反する北米への大型投資は、ブリヂストンの自信の表れでもある。
[+画面クリックで詳細チャートを表示 <会員登録(無料)が必要です>]
(本誌:並木厚憲 =週刊東洋経済2011年10月22日号)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら