選挙後大混乱「ベネズエラ」に何が起きているのか 中南米諸国の憧れだった国に今起きている事

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「政府が権力を濫用し、権利を侵害することで、野党は不利な土俵で戦うことになる」とレビツキー。「しかし、土俵があり、野党があり、権力争いがある」。

2013年にチャベスが死去すると、その状況は変わり始めた。

チャベスの後継者に指名されたのは副大統領のマドゥロだったが、彼には前任者のようなカリスマ性はなかったが、新大統領の最大の問題は、原油価格が急落し、石油に極度に依存し、政府の補助金で商品を安く抑えていた経済がスパイラルに陥り始めたことだった。

「独裁」に近づいたベネズエラ

その年、マドゥロは激戦となった大統領選挙に僅差で勝利した。翌年、マドゥロ政権は景気悪化に怒るデモ隊に激しく抵抗した。

チャベスが始めた運動は人気を失い、マドゥロはその死を手にすることになった。2015年の投票では、野党が議会を掌握し、比較的新しい指導者にとって大きな脅威となった。

しかし、マドゥロは権力を強化する方法を見つけた。2017年、彼は立法府に対抗する新組織の選挙を呼びかけた。票を集計した会社でさえ、少なくとも100万票の計算が変更されたと述べている。

治安部隊は新たな抗議行動を鎮圧し、2018年の大統領選挙では、マドゥロの同盟国は最大野党と主要政治家の出馬を禁止した。マドゥロが勝利した。

「ベネズエラが独裁に近づいたのはその時だ」とレビツキーは話す。

インフレは高騰し、食料品店は丸裸にされ、子どもたちは栄養失調で死んでいった。その後、アメリカは同国の石油産業に対して広範な制裁を発動し、経済は崩壊寸前まで追い込まれた。

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