英国で「税金未納者」をグッと減らした強力な言葉 強制せずに「人を動かす」仕掛けにある特徴4つ

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人は「みんながやっているなら自分もやろうかな」と思い、行動にうつします(画像:サイクロン/PIXTA)
「努力が続かない自分」に嫌気がさすことはありませんか。
でも実は努力は、行動経済学や心理学の観点から捉え直すことで、才能や性格に関係なく、仕組み化することができるんです。
根性論ではなく科学的に努力を継続させる方法を3回にわたって紹介します。
(本稿は『努力は仕組み化できる 自分も・他人も「やるべきこと」が無理なく続く努力の行動経済学』から一部を抜粋・再構成したものです)

「他人の力」を借りるナッジ

1人で努力を続けるのは難しいことです。友人や仲間と一緒だったから頑張れた、そんな経験がある人も多いのではないでしょうか。

しかしもしかしたら、1人でやっていても同じくらいの結果は残せたかもしれません。または、1人でやっていたら、もっとすごい結果を出せていたかもしれません。「みんなで頑張る」ことは本当に効果的なのでしょうか?

前回の記事で、人間の意思決定や行動の特徴を利用しながら、望ましい選択に誘導する「ナッジ」を紹介しました。ナッジは日本政府や自治体でも注目されており、様々な取り組みがなされていますが、海外政府でも同様に、いえ日本以上に利用が進んでいます。

イギリスには、政府のナッジユニットとしてスタートしたBehavioural Insights Team(BIT)という組織があります。BITは、効果的なナッジのポイントを「EASTフレームワーク」としてまとめており、次の4つに集約しています。

①「簡単にする」こと(Easy)
②「興味を引く」ようにすること(Attractive)
③「社会的にする」こと(Social)
④「タイムリーにする」こと(Timely)

この4つのポイントの頭文字を取るとEASTになるので「EASTフレームワーク」と呼ばれているのですが、3つ目のポイントに「社会的にすること」が入っており、行動変容を促す際に周囲の力を用いることが効果的であることをわかりやすく示しています。

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