「ナッジ」が、近年、政策の現場で注目されている。強制的手段や強い金銭的動機づけによらず、人々をそっと後押しするような「柔らかな」介入によって望ましい行動を促すものだ。
「柔らかな」介入は多様で、いくつかのカテゴリーに分けると理解しやすい。例えば、選択肢の初期設定を操作する「デフォルト設定」、有用と思われる情報の提供により行動を促す「情報提供」、他者との比較により行動を促す「社会比較」などがある。
では、政策介入としてのナッジは、人々に同意されているのだろうか。ナッジの提唱者で、米国の法学者であるキャス・サンスティーン氏らがさまざまな国で調査した結果、多くの国でナッジへの同意率が高いことが示された。中国と韓国は「圧倒的ナッジ支持国」、米国・カナダ・英国・フランス・ドイツ・イタリア・ロシア・オーストラリア・ブラジルは「原則的ナッジ支持国」と分類される。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
東洋経済ID 会員特典
東洋経済IDにご登録いただくと、無料会員限定記事を閲覧できるほか、記事のブックマークや著者フォロー機能、キャンペーン応募などの会員限定機能や特典をご利用いただけます。
東洋経済IDについての詳細はこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら