「レプリコンワクチンのデマに徹底的に対抗する」 不安に対しMeiji Seika ファルマ社長が答えた
――10月に新型コロナワクチンの定期接種が始まりましたが、当初の想定より需要が少なくなっています。
予想していたよりも、接種数がはるかに少ない。しかし、来年以降、ワクチンに対してのデマや誹謗中傷が除外された後に、きちんと評価されると期待している。
問題は、反ワクチン派の人たちがデマを広めたため、インフルエンザワクチンなどほかのワクチンの接種率も低くなっていること。接種機会を逃して(新型コロナやインフルエンザで)亡くなる方も出るだろう。
これは子宮頸がんワクチンの話と同様だ。子宮頸がんの予防効果があるワクチンだが、過去にメディアなどがワクチンを危険だと発信したことから定期接種が中止となり、接種率がほぼゼロになった。
今、年間1万人の女性が子宮頸がんに罹って亡くなっている。やっと定期接種が再開したが、接種率は低い。影響は非常に深刻だ。
想定していなかった強い批判
――ここまでワクチンへの批判があると想像していましたか?
ここまでとは思っていなかった。SNSがなければ「変わった人がなんかいっている」くらいの反応だったと思う。SNSの拡散力で、これだけ悪いほうに波及するとはまったく想定していなかった。
日本人はどうしても「100%の安全」を求めたいのかもしれない。だが基本的に、医療は一定のリスクを伴う。コスタイベがまるっきり安全だというつもりはまったくない。
残念ながら、重篤な副反応が起きる確率もまれにあるのは事実。いくら確率が低いといっても、起きた本人にとっては大変なことだ。だからこそ、正確な情報を伝える必要がある。
医薬品の副作用で亡くなる人も毎年一定数いる。だからといって「医薬品は必要ない」という声は出ない。医薬品は、亡くなる可能性があった人を救っているからだ。