犬をデキ愛「徳川綱吉」令和にも通じる深い信念 生類憐みの令の印象が強いが、意外な一面も
ちょっと理想が高すぎて、周囲にはなかなか理解されなかったけれど、人を斬って当たり前の時代に、綱吉が「動物の命さえも奪ってはならない」と説いたのは、人々に慈悲の心を定着させようという強い思いからだった。
綱吉が法律の目的をもっと丁寧にみんなに説明していれば、「命を大切にした名リーダー」として名を残したかもしれない。
「嫌われ者」にはある共通点がある
綱吉のような嫌われ者たちには、ある共通点がある。それは「自分の信念に基づいて行動をした」ということ。これは、実は「嫌われ者」と正反対の、人気のある英雄たちにも言えることだ。
「無能で何もしなかった」と思われがちな人物さえも、よく調べれば、誰かのためを思い、行動を起こしていた。ただ、ちょっとやりすぎてしまったり、目的がうまく伝わらなかったりして、誤解されてしまっただけ。あとから評価されることも多い。
長い人生においては、どうもあまり好きではない人物と、時間をともにしなければならないときも、あるはず。そんなときには、ぜひ本書で「嫌われ偉人」たちに思いをはせてみてほしい。
ちょっと苦手だった人物の意外な一面を探る、きっかけの一つになるかもしれない。
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