犬をデキ愛「徳川綱吉」令和にも通じる深い信念 生類憐みの令の印象が強いが、意外な一面も

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ちょっと理想が高すぎて、周囲にはなかなか理解されなかったけれど、人を斬って当たり前の時代に、綱吉が「動物の命さえも奪ってはならない」と説いたのは、人々に慈悲の心を定着させようという強い思いからだった。

綱吉が法律の目的をもっと丁寧にみんなに説明していれば、「命を大切にした名リーダー」として名を残したかもしれない。

「嫌われ者」にはある共通点がある

『実はすごかった!? 嫌われ偉人伝』(日本能率協会マネジメントセンター)書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

綱吉のような嫌われ者たちには、ある共通点がある。それは「自分の信念に基づいて行動をした」ということ。これは、実は「嫌われ者」と正反対の、人気のある英雄たちにも言えることだ。

「無能で何もしなかった」と思われがちな人物さえも、よく調べれば、誰かのためを思い、行動を起こしていた。ただ、ちょっとやりすぎてしまったり、目的がうまく伝わらなかったりして、誤解されてしまっただけ。あとから評価されることも多い。

長い人生においては、どうもあまり好きではない人物と、時間をともにしなければならないときも、あるはず。そんなときには、ぜひ本書で「嫌われ偉人」たちに思いをはせてみてほしい。
ちょっと苦手だった人物の意外な一面を探る、きっかけの一つになるかもしれない。

真山 知幸 著述家

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まやま ともゆき / Tomoyuki Mayama

1979年、兵庫県生まれ。2002年、同志社大学法学部法律学科卒業。上京後、業界誌出版社の編集長を経て、2020年独立。偉人や歴史、名言などをテーマに執筆活動を行う。『ざんねんな偉人伝』シリーズ、『偉人名言迷言事典』など著作40冊以上。名古屋外国語大学現代国際学特殊講義(現・グローバルキャリア講義)、宮崎大学公開講座などでの講師活動やメディア出演も行う。最新刊は 『偉人メシ伝』 『あの偉人は、人生の壁をどう乗り越えてきたのか』 『日本史の13人の怖いお母さん』『逃げまくった文豪たち 嫌なことがあったら逃げたらいいよ』(実務教育出版)。「東洋経済オンラインアワード2021」でニューウェーブ賞を受賞。
X: https://twitter.com/mayama3
公式ブログ: https://note.com/mayama3/
 

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