堀江貴文、100億円規模のAI起業はいくらでも可能 AIを使った新ビジネスが続々生まれるフェーズに

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そこで問題になるのは、AIの価値と「私」という人間の価値をどう融合させていくか、である。私に代わるものとして生成AIに活躍してもらうためには、まんべんなく膨大なデータを学習している生成AIでは足りない。生成AIに「私になってもらう」、つまり「私」という人間の個性をもつ生成AIを作り上げる必要がある。

そんなことが、はたして可能なのか。

最新のChatGPTでは、個々のアカウントでGPTにデータ学習をさせることができるようになっている。

たとえば、私がこれまで自分の個性を発揮して世に出してきた書籍、メルマガ、インタビュー記事、SNS発信を学習させる。そうすれば、まんべんなく学習した膨大なデータからの生成物ではなく、「堀江貴文が書きそうなこと」を生成するChatGPTになる。

すなわち「AIホリエモン」の誕生である。

私という個性が生み出したものを学習させればさせるほど、「AIホリエモン」は、本物の私に近づく。私という個性は生身の私だけのものではなくなり、それに限りなく近い個性をもったものがもう1つ生まれるわけだ。

もちろん、これは、あなたにもできることだ。たとえば、あなたが今までに作成してきたメール文面や企画書、商品のリリース文などをChatGPTに学習させれば、あなたらしいメール文面や企画書、リリース文を書いてくれる「AIあなた」が出来上がる。

そうなれば、あなたはChatGPTに指示を与え、その生成物に若干の手直しを加えるだけだ。肝心の中身の大半はChatGPTが作ってくれるから、あなたは、ほとんど手を動かす必要はない。

ある企業の経営者の言動を学習させれば、それはすなわち「AI社長」だ。
知人の会社経営者は、「コロナで会社に行けなくなったけど、結局、行く必要はないという結論になった。これからはゴルフ三昧で過ごそうかと思う」と言っていた。

なるほど、業績が良好ならば、社長が出勤して指示などを出す必要はない。むしろ社長など会社にいないほうが、社員はのびのびと働けるかもしれない。ならば、折に触れて、その社長が言いそうなことを言う「AI社長」で十分だろう。

新ビジネスを生み出す「AI起業家」が出てくる

現時点では、まだChatGPTの学習能力には限りがある。だが、すでに技術的に可能になっているものを増強するのは、それほど大変ではないはずだ。そのうち飛躍的に伸びるだろう。

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初期の段階では、生成AIの使い勝手に精通し、プロンプト・エンジニアリング、つまり生成AIへの指示出しに長けた一部の層だけが生成AIを使っていた。それが、より一般にも普及すると、いよいよ生成AIが民主化する。

これは、インターネットが普及した様とよく似ている。ITに詳しい一部の人間は、ホームページ作成で稼いだ。そこへブログサービスなどが誕生すると、インターネットは民主化され、多くのIT起業家が生まれた。

生成AIも、すでに民主化のフェーズに入っている。かつてIT起業家が多く誕生したように、今後、AIを使った新ビジネスを生み出す「AI起業家」がたくさん出てくるだろう。

私もまた、50億〜100億円規模のAIビジネスならば、いくらでも思いつく。「AIホリエモン」に講演をさせたり、私の本の読み上げサービスをさせたりといったことのほか、特に可能性を感じるのはコミュニケーション分野とAIのかけ合わせだ。

堀江 貴文 実業家

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ほりえ たかふみ / Takafumi Horie

1972年福岡県八女市生まれ。SNS media&consulting株式会社ファウンダー。現在は宇宙ロケット開発や、スマホアプリ「TERIYAKI」「755」「マンガ新聞」のプロデュースを手掛けるなど幅広く活動を展開。有料メールマガジン「堀江貴文のブログでは言えない話」は1万数千人の読者を持ち、2014年には会員制のコミュニケーションサロン「堀江貴文イノベーション大学校」をスタート。『ゼロ』(ダイヤモンド社)40万部超、『本音で生きる』(SBクリエイティブ)30万部超などのベストセラーがある。近著に『10年後の仕事図鑑』(落合陽一氏との共著、SBクリエイティブ)など。

Twitterアカウント:@takapon_jp
その他詳細はHORIEMON.COM

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