ゼネコン、「嫌われる就職先」が一変し今や狙い目 匿名座談会「現場で働くリアル」を本音トーク

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――今年は清水建設や西松建設など多くのゼネコンが建設作業着を刷新します。

Bさん ユニフォームがあるのは、いいことだと思う。スポーツチームと同じで、ユニフォームを着ているだけでも仲間意識ができてくる。われわれも安全や品質面において現場で闘っているので、スポーツと同じように一体感が必要な側面があるのではないだろうか。

Aさん 大学の同期からは、「あなたの会社の作業着はださい」と言われる。「色がださい」と。だから、当社もそうだし、作業着を現代のトレンドに合わせたカッコいいものに替えていくのは賛成。

あと、最近はテレビCMで人気俳優を起用するゼネコンが増えているのだけど、ヘルメットを被ることがNGの俳優もいるようだ。ヘルメットってダサいんだ(イメージダウンにつながると考える人がいる)ということを初めて知った。

「ヘルメット議論」からみる現場の環境

Cさん もちろん、被ってくれる俳優もいるよ。ヘルメットに関していえば、温暖化が進んでいることもあって、建設現場では夏限定でヘルメットを帽子に代えるのはどうか、と個人的には考えている。

土木の現場では、とくに上からモノが落ちてくる危険性がないときに、ヘルメットをつねに被っているのはどうなんだろうか。危険性のないときは外してもいいのでは。

Aさん 現場では、「ここから先のエリアは危ないのでヘルメットがないとダメよ」とか「ここまでは危険性が少ないので大丈夫」とか、細かく指示することができない。なので私は、休憩所やゲートから休憩所までの動線にノーヘルメットゾーンを設け、それ以外の場所では「ヘルメットは必須」と言っている。

Bさん 昔は帽子を被っていた時期もあったけどね。確かに夏場は以前と比べると暑いので、通常よりも短縮した6時間稼働でいいように思う。それぐらい夏場はハードだ。労働時間を短縮する傍ら、職人の給料を減らさない配慮は必要だけど。

ここ最近、周りの工事現場では工期の延長がかなり増えてきた。もちろん延長した経費はこちらが持つが、(発注先の)デベロッパーが工期延長を受け入れてくれるようになってきた。

若い人たちに魅力的な職業とみてもらえるように、労働環境も意識しながら、ゆっくりと、いいものをつくる。業界全体で、そういうことをもっと重要視してもいいはずだ。

梅咲 恵司 東洋経済 記者

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うめさき けいじ / Keiji Umesaki

ゼネコン・建設業界を担当。過去に小売り、不動産、精密業界などを担当。『週刊東洋経済』臨時増刊号「名古屋臨増2017年版」編集長。著書に『百貨店・デパート興亡史』(イースト・プレス)。

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