ゼネコン技術者「現場女子」が4人に1人の就活実態 「建築デザイナー人気」を背景にこの10年で倍増
「最近の当大学の特徴は女子学生が増えていることだ。10年ぐらい前は全体の5~10%が女子学生だったが、今は15~20%となっている」
ものづくりの理論と実技を融合したカリキュラムを徹底する、ものつくり大学(埼玉県行田市)。建設学科の学科長である田尻要教授はそのように語る。
建設業界へ就職する学生が増えている。人材派遣を手がけるヒューマンリソシアが文部科学省の「学校基本調査」を基にした分析によると、2023年に建設技術者として就職した新卒者(大学と大学院)は1万7325人。ここ10年で約1.4倍に膨らんでいる。
女子学生が就職者数の増加を底上げ
学生全体の中でも、建設業への就職者数を底上げしているのは女子学生だ。
同じく、ヒューマンリソシアによる分析データを見ると、建設技術者として就職する女性新卒者の数は2013年時点で2094人だった。それが2021年に4000人を突破し、2023年には4257人に上昇した。直近10年で2倍以上も増加していることになる。
就職者に占める女性の比率は2013年の16.5%から2023年は24.6%に高まっている。いまや建設技術者として就職する学生の4人に1人は、女性が占めるようになっているのだ。
建設技術者とは、建築士や設備設計技術者、施工監理技術者といった工事現場で活躍する職種に従事する人のことを指す。最近はそういった職種で活躍する女性は「現場女子」「けんせつ小町」などと呼ばれ、業界全体に活気をもたらす存在になっている。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら