実は日本が世界3位「アルピーヌ」したたかな策 小規模ブランドがF1やル・マンに参戦するワケ

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

インテリアも、センターマーキング(ハンドルをまわした角度や中立位置がわかるように頂点につける目印)を入れたハンドルをはじめ、見るからにスポーティな雰囲気。シフトセレクターが「D」「N」「R」のボタン式となっているのも、A110と通じるアルピーヌらしいポイントだ。

実際にインテリアを見てみると、単にスポーティなだけでなく、質感が高いことも印象的だった。

四角いディスプレイがどこか当時のラリーカーのようでもあるが、質感はとても高い(筆者撮影)
四角いディスプレイがどこか当時のラリーカーのようでもあるが、質感はとても高い(筆者撮影)

ルノー・スポールとアルピーヌの違いはどこに?

日本導入に関しては「検討中」だというが、ぜひ発売されることを強く期待したい。現地でのデリバリー開始が2024年末、右ハンドルの生産開始が2025年半ばと考えると、日本の道を走るのは、早くても2025年後半以降だろうか。

ただ、価格は現地で3万8000ユーロからとのことだから、日本では700万円を超えてしまうかもしれない。EVであることも考慮しなければならないが、A290と同じセグメントにあった以前のルーテシアR.S.が約300万円から購入できたときとは、気軽さが違う。ここだけは、少し残念なところだ。

EVパワーユニットはコンパクト。以後もこのユニットがベースとなると思われる(筆者撮影)
EVパワーユニットはコンパクト。以後もこのユニットがベースとなると思われる(筆者撮影)

「ルノー・スポール時代は、マニアック過ぎた。サーキットを楽しむ人にはとても喜んでもらえたが、ストイック過ぎると感じていた人も少なくないだろう。一方、アルピーヌはもっと気軽にスポーティな走りを楽しんでもらえるブランドとしたい」

フィリップ・クリーフCEOはこれからのブランド作りについて、そう説明する。

補足をすると、A110のようなピュアなモデルはさらに走りが磨きこまれる一方で、4シーターやクロスオーバーモデルに関しては、スポーティな仕立てとするものの、日常での乗り心地などを含めたトータル性能を重視していくと思われる。

そして、そのニューモデル計画も、かなり具体的に示されている。

次ページ目指すのはBMWのM、メルセデスのAMG
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事