自動車メーカーの「F1参戦」が目立つワケとは? ホンダエンジン搭載で注目されるアストンマーティンから読み解く

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2025年からアストン・マーティンF1のテクニカルディレクターを務めているエイドリアン・ニューウェイとランス・ストロール(写真:Aston Martin Aramco Formula One Team)
2025年からアストンマーティンF1のテクニカルディレクターを務めているエイドリアン・ニューウェイ(左)とローレンス・ストロール(写真:Aston Martin Aramco Formula One Team)
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フォーミュラ1グランプリ(F1)で、いま注目すべきこと。それは自動車メーカーが参戦に積極的なことだ。

2026年シーズンからホンダエンジンを積むことで話題を呼んでいるアストンマーティンも、そのうちのひとつ。

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2025年シーズンは、1950年からシャシーもエンジンも自製のマシンで参加しているフェラーリをはじめ、メルセデス・ベンツ、マクラーレン、アストンマーティン、アルピーヌが走っている(HRC:ホンダレーシングはエンジンのみ供給)。

トヨタもいま、ハースと“業務提携中”だといい、2025年シーズンも、マネーグラム・ハースF1のウイングに大きく書かれた「TOYOTA GAZOO Racing」の文字が目立っている。

キャデラックとアウディも参戦へ

注目はその先、2026年シーズンだ。キャデラックとアウディも参戦するという。

また、HRCはこれまで、レッドブル・パワートレインズが手がけるパワーユニットに技術を供与していたが、2026年からは自製のパワーユニットを、アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラワンチームに供給する。

Aramcoエグゼクティブバイスプレジデントのヤッセール・マフティ氏、AMF1エグゼクティブチェアマンのローレンス・ストロール、HRCの渡辺康治代表取締役社長、Valvolineのジャマル・ミュアシャー CEO(写真:本田技研工業)
左からAramcoエグゼクティブバイスプレジデントのヤッセール・マフティ氏、AMF1エグゼクティブチェアマンのローレンス・ストロール、HRCの渡辺康治代表取締役社長、Valvolineのジャマル・ミュアシャーCEO(写真:本田技研工業)

また、かつてコスワースエンジン(1960年代からロータスF1などに積まれ、数々のレースで優秀な成績をおさめた)に開発資金を提供した歴史を持つフォードも、2026年シーズンよりエンジン供給をはじめるそうだ。

このように、いまF1は多くの自動車メーカーが積極的に参加するレースになっている。背景を調べると、一説には2019年から放映開始されたネットフリックスの「Formula 1: Drive to Survive」のアメリカでの人気が後押ししているとも……。

「アラムコ」はサウジアラビアの石油会社「サウジアラムコ(Arabian American Oil Company)」のこと(筆者撮影)
「アラムコ」はサウジアラビアの石油会社「サウジアラムコ(Arabian American Oil Company)」のこと(筆者撮影)

タイトルにある「Survive:サバイブ」とは、F1レースで走り続けるため、生き残りに努力するドライバーたちのこと。ドキュメンタリーの要素を使いドラマチックに構成した「ドキュドラマ」なる作り方が、一般視聴者のF1レースへの興味をかき立てることになったともいわれる。日本でも放映していて人気だ。

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