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令和に「パワハラ首長」が続出する"まさかの背景" 問題視されても、なぜパワハラはなくならない?

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  • 木村 隆志 コラムニスト、人間関係コンサルタント、テレビ解説者
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本来、組織のトップは職員の報告を聞くことが重要な仕事であるにもかかわらず、「聞く・話す」の順序やバランスが崩れている人ほどパワハラのリスクが高まってしまいます。

たとえば、「職員の話を聞くより自分が話す量や機会が多く、そのほうが組織がよくなる」などと考えるトップは少なくありません。もし話す内容が正しかったとしても、パワハラと感じられやすければ意図は伝わりづらく、思っていたような効果は得られないでしょう。

周囲との適切な「心的・身体的」距離感は?

特に自治体のトップは、「選挙で選ばれた自分の考え方を広めることが最善策」という思考回路の言動が目立ちますし、斎藤知事の「負託」発言はまさにそうでした。

また、パワハラ疑惑などの自分に都合が悪いところを話さなかった点も、「日ごろ周囲と向き合ったコミュニケーションを取らず、パワーで押し切るスタンスだから、詰め寄られたときに弱いのではないか」と感じさせられたのです。

自治体に限らず組織のトップに求められるのは、「聞く・話す」の順序とバランスを崩さず、日ごろから向き合ったコミュニケーションを取る姿勢。特に話を聞く前に話し、自分の言葉を押し付け、相手の言葉を奪うような言動はパワハラとみなされやすいので要注意です。

冒頭に挙げた斎藤知事、石丸さん、川勝さんの言動で気になったのが、自治体、社会、マスコミなどに対する「自分が変えなければいけない」という強烈な自意識。もちろんそのような矜持はトップとして大切なのでしょうが、パワハラにつながる選民意識と紙一重。

「自分が」という意識が高まりすぎるほど、親と子や飼い主とペットのような主従関係に近い思考回路になりやすく、“主”が信頼関係を築いているつもりでも“従”は「それほどでもない」。あるいは「本当は嫌だった」というケースが少なくありません。

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【「自分は選ばれた」という意識が高まりすぎた結果】

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