おそらく「ごまかし上手」なご質問者様は、仕事では、だいたいのことを、だいたい処理して、やり過ごしておられるのでしょう。それゆえ、自分は仕事の「理解」と「定着」が早いと認識しておられる。そして、仕事とは違ってごまかしの効かない試験勉強に、おののいているのでしょう。
ごまかせない試験勉強において重要になるのは、「細部まで詰めて勉強する」こと。これにはそもそも、膨大な時間と労力がかかります。誰がやっても同じです。
ほかの人と比べて理解に時間がかかり、定着にも時間がかかる、とのことですが、そもそもそれは、誰と比べているのでしょう。予備校の周りの人が毎日何時間くらい勉強しているか、知っているのでしょうか?
周りと比べる、そのムダな時間で勉強せよ
受験生というのは不思議なもので、勉強していることよりも勉強していないことを自慢する生き物です。定期テストの前に「全然勉強してない」と言っていたのにいい成績を取る小物に、ほんのりと苛立ちを覚えたという青春の1ページをお持ちの方は多いはずです。
そんな小物たちは「勉強してないのにあいつはできる」という、さして名誉でもない評価を受けたいがために「勉強してないよオーラ」を出しているわけですが、そういうやつに限って、勉強しているに決まっています。
何が言いたいかって? ご質問者様が他人と比較すること自体ムダだ、ということです。ほかの人が正確に何時間勉強してその理解に至っているのかを把握せずに(というかそんなもの把握できません)、なんとなく「あいつの方が理解が早い」とコンプレックスを感じている、そのムダな瞬間を勉強に費やせ!と言いたい。
弁理士試験の平均合格期間は4~5年。1年で受かる人もいますが、そういう人は1日のほとんどを勉強に使える学生が大半で、社会人受験生のほとんどは数年以上かけて、ようやく弁理士試験に合格するのです。
理解に時間がかかる? 定着に時間がかかる? 読んで、調べて、書いての繰り返し? 全部当たり前です。思ったよりも大変な試験勉強の壁に弱音を吐いているようにしか、私には聞こえません。
私だって、法律を理解するのに膨大な時間がかかりました。受かったいまでこそ、涼しい顔をして偉そうにしゃべっていますが、司法試験受験生当時は、毎日毎日、賽の河原に石を積み上げ、そして崩され……その繰り返しです。覚えては忘れ、覚えては忘れ……鬼め!と毎日思っていました。鬼頭なのに近親憎悪(笑)
「仕事ができる」私を自認しているガラパゴスさん、仕事はコミュニケーションで「ごまかし」が効く一方、勉強はそうではないということを自覚してください。試験勉強なんて、地味な理解と暗記の繰り返し。それでも信じて勉強し続けられるかどうか。これが最終的な勝敗を分けるのです。
まずは「仕事ができる」とか「周りと比べて」とか、関係ないことを言っている時間を削り、勉強してください。明日は必ず、今日よりも進んでいます。そして最後は大好きな松岡修造さん風に締めたいと思います。「お前の本気を見せてみろ!!」。では。
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