名古屋がみそ消費金額「全国39位」というナゾ 「つけてみそかけてみそ」とは何者か
その正体はスーパーのみそコーナーにあった。「つけてみそかけてみそ」は、じっくり寝かせたコクのある赤だしをベースに上品な甘さに仕上げたみそダレである。
実は取材でお邪魔したご家庭がつくっていたみそクリームパスタも、つけてみそかけてみそを使っていた。ちなみにつくり方は、生クリームをタップリ入れ、あとは「つけてみそかけてみそ」をお好みの量を入れるだけ。たったこれだけで簡単に名古屋ふうのみそ料理ができる。まさに万能みそなのだ。
もちろん野菜炒めにも使える。とにかく何にでもつけてみる、かけてみる。でもちょっと待って。だとしたら、なぜみそを使いまくっていることにならないのか。
「分類が違う」?
こうなったら「つけてみそかけてみそ」の販売元に聞いてしまおう。年間100万本以上を出荷するというナカモ(愛知県清須市)の杉本達哉社長に聞いてみた。すると、こんな答えが返ってきた。
「分類が違う」
ん? 分類が違う?「つけてみそかけてみそ」は、みそではなく「みそ加工品」に分類されるというのだ。これを念のため総務省に問い合わせてみると、つけてみそかけてみそは統計上、みそではないことがわかった。
つまり、名古屋の人がどれだけ「つけてみそかけてみそ」を愛し、さまざまな料理にかけて食べていても、みそのランキングにはまったく反映されない。「みそ加工品はみそに含まれていない」。これが最大の理由だったのだ。
みその消費金額というランキングでは38位ながら、名古屋の人たちのみそに対する愛情は深い。みそ加工品といっても、名古屋の人たちは、やはりガンガンみそを使っているし、みそ王国に恥じないおいしいみそ料理がたくさんあった。やっぱり「名古屋といえばみそ料理」というイメージは間違っていなかったのだ。
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