韓国で「青い珊瑚礁」が大騒ぎになっているワケ Z世代から40代までがハマり始めている
日本には6月に正式にデビューし、同月26日、27日には東京ドームで日本初のファンミーティングを開いた。デビューからわずか1年11カ月にして東京ドームでの大舞台。K-POPアーティストとして最短と韓国でも大きく報じられた。2日間でおよそ9万1000人のファンを集めたこのファンミーティングで披露されたのが、松田聖子の「青い珊瑚礁」だった。
「青い珊瑚礁」は韓国の40代にも思い出深い曲
「あ〜」という曲の出だしで、地響きがなるような歓声が湧き起こった会場の様子はYouTubeやショート動画などで韓国でも瞬く間に拡散し、韓国メディアもこぞって取り上げた。
日本の中年層も巻き込んだ熱狂の様子から、日本の文化に押されていた時代は終わりK-POPが韓流の位相が変わったとするもの、そして、K-POPへの新たな韓日文化の境界を崩したとするものまでさまざまな角度から報じられた。
「ハニの青い珊瑚礁は40代の追憶と、Z世代のニュートロの完璧な同期化」と世代をつないだと書いたのはハンギョレ新聞(6月29日)。ここでいう40代には韓国の40代も含まれる。韓国で日本映画の名作といえば必ず上がるのが『Love Letter』(日本では1995年、韓国では1999年に公開)で、この主人公が口ずさんでいたのが「青い珊瑚礁」だった。
日本の大衆文化は1998年まで開放されていなかったので、日本の文化が好きだった当時の若い世代は日本からビデオを購入し、カフェを借り切って上映会を開いたりしていた。「青い珊瑚礁」は映画のシーンを記憶している韓国の40代以上にとっても思い出深い曲なのだ。
日韓の文化の境界が崩れたという視点で報じた中では文化日報のコラムは印象的だった。一部抜粋しよう。
「この舞台を韓国人も違和感なく鑑賞できたことは原曲の力なのか、ハニの力なのか、ファンたちの力なのか……。どうやっても1つの答えにまとめることはできないけれど、K-POPが今や多様で幅広い文化を包み込めるほどの力量と余裕を持ったことは明らかだろう。もしかしたら、Kコンテンツの開放さと包容力は私たちの想像と期待以上なのかもしれない。韓日関係が持っている胎生のような障壁は文化の地場の中では壊れ続けている。これはとても気持ちのいい”亀裂”だ」(文化日報2024年7月4日、パク・トンミ文化部次長コラム)
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