「サッカー界の大谷翔平」日本から生まれない理由 "16歳の神童"を生んだスペインとの違いとは?

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

一方の日本代表はというと、世界水準で見れば若いとは言えない。現在の日本代表(FIFAワールドカップ26アジア2次予選シリア戦)の最年少と言えば、2001年生まれの久保建英や鈴木唯人だが、彼らは今年23歳だ。

メッシやクリスティアーノ・ロナウド、ムバッペといったサッカー界のスター選手が10代から世界のビッグクラブで頭角を現していたことを考えると、日本から「大谷翔平クラス」の存在感を出す選手を望める状態にはまだない。

日本代表の中では若手の久保建英も23歳(左から2番目、写真:Etsuo Hara/Getty Images)

ではなぜ、スペインでは若いタレントが生まれて、日本では生まれないのだろうか。最大の違いは「幼い頃から通年のリーグ戦があるか」だ。

日本の小学生サッカーの問題点をスペインと比較しながら見ていこう。

日本では圧倒的に「練習試合」が多い

筆者の息子たち(現在小2と小5)は日本で幼稚園児のときから地元の少年団に入会してサッカーをしていた。しかし、次男が小1だった昨年度、公式戦の試合を二桁も戦っていない。

春と秋に区大会・市大会があるが、クラブに何人所属していようと公式戦にエントリーできるチーム数は1クラブから1つか2つ。必然的に出場機会は限られる。大会はまず数チームでのリーグ戦をした後、上位チームが一発勝負の決勝トーナメントを戦う。当然ながら強いチームほど試合数は多くなる。

そしてこのような大会はあるものの、年間を通したリーグ戦はなく、基本的には毎週末に練習試合やワンデーの大会などに参加する。

次ページ一方スペインでは…
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事