スズキが独フォルクスワーゲンへ提携解消申し入れ--鈴木修会長の会見内容を全文掲載

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--VWの持っているスズキ株はどうするのか。

鈴木会長 持っている株式を相互に、チャラにする。VWの持つスズキの株を “返していただく”方針ははっきりしている。スズキの自己資金は潤沢(注:11年6月末の現金同等物は6319億円)なので、手元資金で買い取るつもりだ。株価は市況によって変化する。株価は下がっているが、当時に比べて為替が円高に振れていることもあり、正確に計算はしていないが、大騒ぎになるほどの損は出ないだろう(注:VWが09年12月にスズキ株1億0795万株取得に費やした金額は2224億円。11年9月13日の終値でスズキが買い戻すとすれば、1660億円が必要となる)。

VWのほうは、投資先として有望だから株式を保有し続けたいと発表しているようだ。スズキ株は技術開発を加速させるために保有してもらっており、もともと投資目的ではない。投資のためなら、スズキ株よりももっと利回りのいい債権や国債を保有されたほうがいい。もし向こうがスズキの株を手放さなかったら、こんなに利回りが低く、相乗効果を生み出せない提携関係にはVWの株主が黙っていないだろう。

--VWがスズキの保有株を買い増し、買収されるリスクはないのか。

鈴木会長 つね日ごろから言っているように、馬を川に連れて行くことはできても、水を飲ませることはできない。お互いに理性を持った動物として、根気よく議論を積み重ねながら、友好に解決する道を探る。話がつかないからピストルでボンボンとやるわけにはいかない。

--スズキの提携解消申し入れを受け、VWは「対話で解決したい」とコメントした。VWの出方によっては解消取り消しもあり得るのか。

鈴木会長 提携解消の考えを変えるつもりはない。

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