スズキが独フォルクスワーゲンへ提携解消申し入れ--鈴木修会長の会見内容を全文掲載
--4月から始まった副社長4人による合議体制は、今回の提携解消にどのような影響を与えたのか。
鈴木会長 4人の副社長はそれぞれ、個性があり担当も違う。それぞれ違った立場で意見を言うので触発される。事務屋と技術屋の違いを理解し合える。部下には下手な質問できないが、4人ならざっくばらんな議論ができるのはいいことだ。そこで議論してから私に持ってくるので、意志決定がやりやすくなった。今回の提携解消については、4人の副社長が満場一致で採決、私もそれに従って決済したまでだ。
今回の提携交渉については、原山を中心に、鈴木俊宏副社長も時折参加するような形で行った。それを副社長4人でシェアし、私が報告を受けるまで1時間もかからない。海外出張でもないかぎり、月水金は副社長4人と一緒に昼メシを食っている。こうした私を含めた5人で決めていくことで、経営判断のスピードは早くなった。
VW側はどういう意思決定ルートになっているかわからない。ただ7月28日のスズキ側の真意が伝わっていないような状況の中、今日という日を迎えた。どれが先、何が後という話は差し控えるが、提携解消を申し入れるタイミングが来ていたということだ。
鈴木俊宏副社長 立場は違うかもしれないが、今回の提携交渉については、中心となったのは3人。結論としては一緒だった。
--今回の提携解消発表は、今朝VWが発表した「スズキは契約違反」という内容を受けた反応ということか。
原山副社長 今朝、VWから「フィアットの件は契約違反だ」と言われて、今回の提携解消を決めたわけではない。スズキは今日発表する予定で、会長を含む4人で協議を進めてきた。VWの発表は今日、偶然重なっただけで、今日は関係なく提携解消を発表する予定だった。