5秒で「441-96」を暗算できる人がやっている工夫 「数に強い人」は頭の中で何をしているのか?

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「+」「-」だけではありません。例えば、

6480×0.125=?

を、皆さんはどう計算しますか?

この場合、「0.125」は「綺麗」ではありません。数が多く、計算に手間取るからです。しかしこれを分数に直すと、「0.125=1/8」ですよね。ということは、「1÷8」であり、「8があれば綺麗になる数」だと解釈することができます。ということで、

6480×1/8
=6480÷8

と計算していけばいいわけですね。そして、「6480」は8の倍数です。6400は64(8×8)の100倍で、6480はそれに+80(8×10)されている数ですから、8で割り切れるはずです。ですからこれを計算して、「810」が答えになるわけですね。

「綺麗な状態にする」というのは、「シンプルにする」ということとほぼ同義だと思います。面倒臭くなく、シンプルに考えるために、余分なものを省いていくわけです。

「単位を揃える」のも「綺麗に直す」の一例

違う例をあげれば、「単位」というものも、「綺麗に直す」という思考の一種だと言えます。

「長さ」や「広さ」など、この世の中には単位というものが存在していますが、単位を揃えることで、物事を理解しやすくしたり、計算しやすくすることができます。

100cm+3m+2km=?

と言われても、すぐには計算できませんよね。単位がバラバラになってしまっている状態では計算ができないので、統一して計算する必要があります。

100cm+300cm+200000cm=200400cm

と、単位を統一して、「綺麗」にしないと、計算も理解もできないのです。

もっと違う例で言いますと、「東京ドーム○個分」という言葉がありますね。「この土地はどれくらい大きいんですか?」「東京ドーム○個分です!」みたいなやり取りがあると思います。「14ヘクタール」と言われてもどれくらい大きいかわからないけれど、「東京ドーム3個分」と言われると「大きいんだな」と具体的にイメージすることができます。

頭のいい人は、単位・指標を綺麗に統一することで計算を早くしたり、イメージをしやすくしているのです。

そしてその際に、少しだけ大雑把に考えなければならない場合があります。

「51.4%」という数字を、ただ「51.4%」と考えるのか、「過半数」と見るのか、というのは人によって異なるでしょう。

どちらも間違いではないですが、「51.4%」=「半分くらい」と考えておいたほうが、思考のスピードは速くなります。数に細かければ細かいほどいい、というわけではなく、数を大雑把に理解する思考も重要なわけです。

綺麗に考える思考、皆さんもぜひ試してみてください!

西岡 壱誠 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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