給与だけではない!外国人社員が離職しない秘訣 公私問わない関係づくりで安定した就労環境を

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そして、身内を雇ってくれたことで会社への感謝の気持ちが芽生えます。それだけでなく、家族全員が別の地域に行って同時に就職を決めることは難しいため、就職した企業での定着率も上がるという結果が生まれているようです。

普段から仕事以外でも会社の人とつながることは、日本人同士だと敬遠されがちです。しかし、異国の地で働き生活するミャンマーの方にとっては、日本社会に溶け込むきっかけになります。

孤独を感じさせず、配慮すること

さらに、孤独を感じることがなく、また知らないことを教えてもらい、アドバイスももらえ、自分のことを大切にしてくれている、と感謝する場合が多いようです。

こういった関係があるからこそ、賃金格差での転職を防ぎ、さらに母国の身内も引き込み、さらなる従業員を確保し、会社自体にも相乗効果をもたらす結果を残しています。

最後に、今後についてジン君とソー君に聞いてみると、次のように答えました。

「もっと賃金が高い会社はありますし、人材派遣会社から転職しないかという誘いもありますが、責任ある仕事を任せてもらってやりがいがあるし、福本社長や七重さんをはじめこの会社の方々がいるから、私はまずは永住許可が出るまでの10年間ここで働き続け、その後の人生を考えたいと思っています」

中小企業だからこそできる外国人材の離職を防ぐ方法は、日本人従業員の離職を防ぎ定着率を高める方法にも通じるところがあるのではないでしょうか。

西垣 充 ジェイサット(J-SAT)代表

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にしがき みつる

ミャンマー専門コンサルティング会社「ジェイサット(J-SAT)」代表。大手経営コンサルティング会社から、1996年4月に日系企業のヤンゴン事務所に転職。98年に独立し、同地にてJ-SATを設立。企業のミャンマー進出支援やミャンマーでは最難関の日本語学校を運営、ミャンマー人エンジニアや日本語が話せる技能実習生・特定技能生派遣など、一貫してヤンゴンに常駐してビジネスを行う。

ジェトロ・プラットフォームコーディネーターや大阪府ビジネスサポートデスク、福岡アジアビジネスセンターなど公的機関のアドバイザーも務めるミャンマー支援の第一人者。

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