給与だけではない!外国人社員が離職しない秘訣 公私問わない関係づくりで安定した就労環境を

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であれば、どう外国人を採用すればいいのか。同社の福本豊社長は、尼崎信用金庫の営業担当者が来た時に外国人採用について相談したところ、「これからはミャンマー人がいいですよ」との助言を受けたことがきっかけでした。

また、インドネシアから技能実習生を採用していた同業者から、人材の質が以前と変わってきたという話を聞いていたこともあり、外国人採用、とくにミャンマー人に興味を持ちました。

後日、尼崎市の近く・大阪府豊中市の行政書士「ふでもと事務所」の筆本真功さんが、同社を訪問しました。筆本さんはミャンマー人のビザ取得で多くの実績を持つ行政書士です。

オンライン面接で採用を決定

ミャンマーに行かなくて現地とスカイプでつないで志望者と対話できると聞きます。費用もかかりません。当時は2018年とコロナ禍によるオンライン面接が一般化する前でした。

そして、福本社長と妻の欣子(よしこ)さん、長女の七重さんの3人が面接を行いました。候補者はミャンマーの難関工科大学を卒業した男性7人。日本に来たことがないにもかかわらず、ある程度の日本語で会話ができることに驚き、いずれも採用したいと思わせる面接だったそうです。

ところが、福本社長が選んだ候補者と、欣子さん、七重さんの2人が採用したいと感じた候補者は真っ二つに分かれたそうです。今、工場で働くジン・ミン・トンさん(通称:ジン君)とソー・ミョー・テッさん(通称:ソー君)の2人は、欣子さんと七重さんが採用したいと思った2人です。

福本社長は「私は、ついつい経験や専門性を重視しがちになっていたのですが、性格や真面目さを重視した家族の視点がよかった。2人の判断を優先してよかった」と笑いながら、当時のことを振り返ります。

2人への内定通知後、日本で働くための手続きに約6カ月かかりました。その間、七重さんを中心にオンラインで定期的に内定者と連絡を取り合い、関係を築いていました。

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