匿名座談会 「技能実習生に2カ月で逃げられた」 建設業の外国人労働者と経営者が本音を語る
[PROFILE]
Aさん 建設関連会社を経営する日系ブラジル人。来日26年の永住者
Bさん 建設関連業勤務の日系ブラジル人。来日34年、配偶者は日本人
Cさん 建設業で働いた経験がある中古車販売業経営者。群馬県太田市のブラジル人コミュニティーで育つ
Dさん 技能実習生を雇う鹿児島県の建設会社経営者
Eさん 技能実習生を統括する、ハウスメーカーの現場監督
──人手不足が叫ばれる建設業界では外国人労働者が増えていると聞きます。
A 私が経営している会社の従業員は7割以上が外国籍です。ブラジルだけでなく、フィリピン、ペルーの出身者もいる。最近はベトナム出身の就職希望者もいますが社員採用には至っていない。
採用するときは出入国在留管理庁の情報と照らし合わせて、不法滞在者を雇わないように気をつけています。
今はどの現場に行っても外国人らしき労働者を必ず見かける。どこも人手不足だから、探せば仕事はいくらでもある状態だね。
稼げる金額は大きく変わった
B 確かに仕事は今でもあるんだけど、俺が来日した30年くらい前に比べると稼げる金額は大きく変わった。昔は月30万円稼いで20万円を送金しても、残りの10万円で十分暮らしていけた。
今は家賃も上がったし、物価も高くて食費やガソリン代もバカにならない。前は自動販売機のジュースも100円だったし、ガソリンも1リットル80円台。今は1.5倍はするでしょ。でも給料は変わってないんだから、手元に残るお金は減るよね。