●小規模校ほど、学生は支援窓口を利用している
厳しさを増す就職戦線の中で、どれくらいの学生がキャリアセンター/就職部を利用しているのだろうか。
まず「把握していない」という回答が68、全体394回答の17%を占めている。数字が把握できていないのだから、6分の1の大学では就職指導の体制が不備と言ってよいかもしれない。
全体では、51%以上の学生が利用していると回答した支援窓口は204と過半数を超えているのに対して、学生の利用率が50%以下の支援窓口は93あり、「把握していない」の68窓口を合わせると161。大学によって就職指導への力の入れ方には差が大きいようだ。
規模別で見ると、違う傾向が見えてくる。1000人以下の大学では利用度が高く、規模が大きくなると、利用度が下がる。
●小規模校ほど少ない学内合同企業セミナー/説明会
大学で開催される学内合同企業セミナー/説明会は、学生にとって「参加しやすい」というメリットだけでなく、「自校の学生を採用する意思がある」ことがはっきりしているので、有意義なイベントだ。しかし今回調査でわかったのは、半数の大学で実施日数は「0~10日」にとどまっている事実である。この有益なイベントに参加できない学生はかなり多い。
学内合同企業セミナー/説明会の参加で不利なのは小規模校。1000人以下の大学の7割が「0~10日」。規模が大きくなるにつれ、「0~10日」の比率は下がり、5001人以上の大学では3割未満になる。
もっとも見方を変えれば、大規模校で3割弱の大学が「0~10日」ではあまりに少なすぎ、学生数からいえば影響が大きいともいえる。
実施日数と同じ傾向が「参加社数」でも見られる。1000人以下の大学は「0~50社」が過半数を占め、「51社~100社」を含めると7割強である。規模が大きくなると参加者数は急増し、5001人以上の大学では20%近くが「501社以上」、「401~500社」が20%弱、「301~400社」が10%強、「201~300社」が20%になる。
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