まもなく上場「タイミー」やって見えた本質的課題 ガチの隙間時間ではできず、微妙に使い勝手に難?

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一方で、彼の話を聞いていると、タイミーのデメリットも見えてくる。ここからは私自身の経験も踏まえ、タイミーのデメリットも考えてみたい。

というのも、彼の話を聞いていると、「スキマ時間に働ける」という、本来はタイミー最大の強みに関する話があまり出てこないからである。

彼は、1週間分の働く案件を決め、それでスケジュールを立てているという。

「スーパーで働いていたときは、シフト制なので、1カ月単位で予定を立てないといけなかったんです。でも、タイミーにしてからは1週間先ぐらいまでを決めておけばいいから、その点では楽ですね。ただ、やっぱり1週間先ぐらいまでは決めておかないとですね。いい案件はすぐに埋まってしまうので、その日にふらっと、っていうのは、なかなかやりにくいんです」

スキマ時間の有効活用をしている、というよりも、どちらかといえば、これまでのバイトに変わる、割がよく、なおかつ入金も早い便利な働き口、としてタイミーが享受されている様子なのだ。

実際、私も、本業の合間にちょっとだけ時間ができて、「よし、調査でタイミーしてみるか」と思って仕事を探しても、すでに開始時間が過ぎてしまっていたり、勤務時間のその次の予定にかぶってしまっていたりで、「思い立ったが吉日」できない時がほとんどだった。

それでも、なんとかタイミーで働きたいときは、むしろ前々日ぐらいにあらかじめ案件を決めておき、「タイミーありき」でその日のスケジュールを組むことがほとんど。これって、スキマ時間で働いているとはいえないんじゃないか?と思うことも多い。

住んでいる場所によっても利便性の違いが

特に、こうした「あらかじめ案件を決めておかないといけない問題」は、例えば、郊外や田舎に住んでいると大きな問題である。話を聞いていた彼も、東京の郊外に住んでいて、「今日は働くぞ」という日には、都心に出てきていたという。

「地元ではふらっと働くって、なかなかできないですね。そもそも仕事の案件が少ないんで」

彼はタイミーで予定を組みつつ、その予定の合間は、HELLO CYCLINGなどのシェアサイクルで借りた自転車でUber Eatsなどをやるのだという。つまり、タイミーを使うときは「稼ぎ時」として、都心に出て、1日がかりでタイミーをする。ますます「スポットバイト」としてのタイミーというよりも、通常の「バイト」としてのタイミーの側面が強くなっていると思う。

また、これは私自身が感じた問題でもあるのだが、タイミーが広がるにつれて、初心者が参入しづらくなるのでは?という懸念も持った。

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