恥ずかしさや失敗を怖いと感じる気持ちは自然なものですから、否定してはいけません。不安な気持ちを否定されると、子どもは不安をのみ込むようになります。
その様子は一見不安を克服しているように見えますが、蓋をしているだけなので、今後のチャレンジを避けるようになってしまいます。
授業中に積極的に発言することは、意欲的な授業参加と評価されます。逆に発表できないと、成績に影響することがあるかもしれません。ただ、成績で脅して発表を無理強いすると内向型は反発して、HSC型は過度に成績を気にするようになります。
たとえその場はがんばれても、持続することは難しく、自信をなくしたり、よけいに発表を避けるようになることもあるので控えましょう。
不安な気持ちに寄り添ってあげて
何事もじっくり考えて、独自の視点がある内向型は、クラスに貢献できるよい意見を持っています。
でも、考えることに時間がかかるのでタイムリーに考えをまとめられなかったり、みんなと違う意見を主張する勇気が湧いてこなかったりと発表することへのハードルが高いのも事実です。
「別にわたしが言わなくてもいいんじゃないか」と消極的になったり、面倒くさくなったり、あきらめてしまうこともあるでしょう。
そのため、発表する・しないはいったん置いて、子どもが自分でしっかり考えることを優先するように話しましょう。
そのうえで、「こんなにしっかりと自分の考えがあるのだから、いい発表ができるようになるよ」「今は勇気がなくて言えないことも、少しずつ経験を重ねると言えるようになっていくものなんだよね」と成長の道筋と将来像を示してください。
一方、HSC型の子どもは、安心してふるまえる関係性の中では、失敗を恐れずに自分から発表することができます。
でも、失敗を笑ったり責めたりする雰囲気や、陰で馬鹿にする人間関係があるときは落ち着かなくなります。クラスの雰囲気を読んで、みんなに求められている発言をしたり、萎縮して何も言えなくなったりするのです。
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