1年切った「大阪・関西万博」現地で感じた温度差 街中では賛否両論の声、産業界の受け止め方

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その一方で、その期待値は「まだ足りていないとも感じている」とも吐露する。背景には、冒頭でも述べたように、メディア上での万博関連のネガティブな論調が多いこともありそうだ。福島氏は「いろいろな報道がありますが、地元経済界も一生懸命に盛り上げようと努力しています。参加への期待値はこれから開幕が近づくに連れて上がってくると思っています」と前を見据える。

大事なのは「万博開催後」

チーム関西で目指すのは、万博開催までではなく、「万博開催後」の大阪・関西圏の地域振興だ。

「万博が開催される2025年、そしてそれ以降も、大阪・関西の都市魅力向上のため、さまざまな分野での活動に取り組んでいきたいと考えています」(福島氏)。

万博開催による瞬間的な経済効果だけなく、そこで示された“未来”を現実社会にどう落とし込んでいき、地域の経済と文化の発展および、よりよい社会の醸成へとつなげていくか。将来を見据えながら、すでにいろいろなプロジェクトが動き出している。

今回のシンポジウムとワークショップは、そこにつながる1つ。実際に体験することで興味を持ち、積極的に学ぶようになる子どもたちの姿が印象的だった。万博は目に見えない大きなものを来場者の心に残すイベントであり、それは子どもたちが担う未来の社会にも還元されていくように感じられる。

武井 保之 ライター

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たけい・やすゆき / Takei Yasuyuki

日本およびハリウッドの映画シーン、動画配信サービスの動向など映像メディアとコンテンツのトレンドを主に執筆。エンタテインメントビジネスのほか、映画、テレビドラマ、バラエティ、お笑い、音楽などに関するスタッフ、演者への取材・執筆も行う。韓国ドラマ・映画・K-POPなど韓国コンテンツにも注目している。音楽ビジネス週刊誌、芸能ニュースWEBメディア、米映画専門紙日本版WEBメディア、通信ネットワーク系専門誌などの編集者を経て、フリーランスとして活動中。

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