時代は経済小説から政治小説に移った--『コラプティオ』を書いた真山仁氏(作家)に聞く

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──政治小説の時代が到来したということですか。

リーマンショックを経て、経済テーマは終わったという印象が強くある。市場の自由主義の中で世界が回る時代ではなくなった。これだけ世界的に経済が傷むと、国も政治によってその仕組みを変えることが焦点となる。金融はいまだに変調を克服できないし、外国為替にしても、日本銀行が介入して円高を抑えれば国がいい方向に回るのかどうか。今や介入しても歯が立たない。こうなってくると、内外の仕組みを変えるしかない。政治の出番なのだ。

──次回作として派遣問題がテーマの本も準備中ですね。

派遣の問題も、根底に日本人の賃金が世界でも指折りの高さになったことがある。世界のどこでも、ハイテクを使えばものが作れる方向に、止めどなく進んでいる。日本では職がなくなっていく。それが常態であるのに、昔と違わない9~5時の仕事で正社員として雇うことはできない。人を切ることで企業は生き残ろうとする。もう経済の枠組みではこの国は豊かにならないところまで来ているのではないか。ここでも政治が出ないといけない。

それだけのターニングポイントに至り、ますます政治に関心を持つべきなのだ。この本では一般庶民をベースにせず、官邸というすべての政治を取り仕切る場所から始めたのは、まず政治に興味を持ってほしかったからだ。ダイナミックな政治の動きをぜひ面白いと思ってほしい。

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