時代は経済小説から政治小説に移った--『コラプティオ』を書いた真山仁氏(作家)に聞く
──政治小説を書きたくて小説家になったそうですね。
ポリティカルフィクションを書きたかった。英国の作家、フレデリック・フォーサイスやブライアン・フリーマントルが好きで、日本では山崎豊子さん。山崎さんは政治のウエートはそんなになく、作品は社会的な問題をテーマにしているが、ポリティカルフィクションと外国で呼んでいるようなものに該当する。権謀術数と陰謀、そこの中にさまざまな人間ドラマがあるものを書き続けていきたい。
──全8作のうち、これで原発関連は3作になります。
結果的に、原発に詳しい小説家になってしまった。
まやま・じん
1962年大阪府生まれ。同志社大学法学部政治学科卒業。新聞記者、フリーライターを経て、2004年に企業買収をめぐる『ハゲタカ』でデビュー。『ハゲタカ』『ハゲタカ2』(『バイアウト』改題)がドラマ化、映画化され、注目を集める。このほかに『マグマ』『ベイジン』『レッドゾーン』『プライド』など。
(聞き手・本誌:塚田紀史 撮影:今井康一 =週刊東洋経済2011年9月3日号)
『コラプティオ』 文芸春秋 1800円 533ページ
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