アンガーマネジメントテクニックの中にも「ポジティブ・セルフトーク」というものがあり、これもやはり旧連載の第2回「優れたパフォーマンスを発揮できる思考とテクニック」で触れています。
宮間選手のケースはセルフトークでなく、いわゆるペップトーク(スポーツ選手を励ますために指導者が試合前や大事な練習 の前に行う短い激励のメッセージ)のたぐいですが、感情をプラス面に高めるために、言葉が非常に重要な要素となるのは同じことです。
感情の”揺さぶり”が士気を高めた
時に強く、時に諭すように語りかける宮間選手の言葉には、涙を流す選手までいるとのこと。こういったいい意味での感情の”揺さぶり”が、チーム全体の士気を高めるのに一役買っていたのは間違いありません。
宮間選手も、絶対的なキャプテンであった澤穂希選手の後に主将となり、大儀見選手とは違う意味で自らを模索した4年間だったはずです。前回大会の優勝祝賀会で、宮間選手はビールを少しだけ口にすると、すぐに連覇への道筋を考え始めたそうです。それほどの選手ですから、チームメイトから厚い信頼を寄せられ、澤選手の後を任されたのでしょうね。
大儀見選手や宮間選手の取り組みには、私たちが学べることもたくさんあります。”我慢できる”感情コントロール法を身につけること、組織の士気を高めるためにメンバーの感情を”揺さぶる”こと。これらを実践する際、皆さんもアンガーマネジメント的思考法をぜひ役立ててください。
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