子ども望む男女の「はしかワクチン接種」の重要性 免疫がない人の感染リスクは思った以上に高い

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値段は約1万3000円で全額自己負担だ。かなりの金額になってしまうのは、輸入ワクチンの値段が高いからだ。

筆者が勤務するクリニックで用いている麻疹の輸入ワクチン(写真:筆者提供)

ところが、外来診療の際に子どもを希望する男女や、将来的に娘の出産を手伝う可能性がある祖父母予備群に状況を説明すると、ほとんどが接種を希望する。多くは「値段は問題ではありません。子どもを危険にさらすわけにはいきません」と言うのだ。

わが子や孫を麻疹から守ることは、彼らにとって切実な関心事項なのだろう。これが現実だ。

少子化対策に「麻疹対策」を

少子化対策は、わが国で最優先すべき課題だが、その一環として子どもを健康被害から守るという目的を忘れてはいけない。そのなかでも、感染した場合に重症化しやすく、後遺症を残すことがある麻疹対策は重要だ。

先に接種できていない若者への麻疹ワクチンの追加接種について述べたが、特に親や祖父母予備群、さらに0歳児と接する可能性がある医療・保育従事者には、早急に公費で麻疹ワクチンを接種すべきである。

上 昌広 医療ガバナンス研究所理事長

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かみ まさひろ / Masahiro Kami

1993年東京大学医学部卒。1999年同大学院修了。医学博士。虎の門病院、国立がんセンターにて造血器悪性腫瘍の臨床および研究に従事。2005年より東京大学医科学研究所探索医療ヒューマンネットワークシステム(現・先端医療社会コミュニケーションシステム)を主宰し医療ガバナンスを研究。 2016年より特定非営利活動法人・医療ガバナンス研究所理事長。

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