"数学できる子"には「見えない数字」が見えていた 「できる子」「できない子」見分ける魔法のクイズ

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そもそも電子レンジとは、一定の熱量を加えることで、中に入った料理を温めるためのものです。そして、温めるために使う電力がW(ワット)であり、その電力を一定の時間使えば、一定の熱量がその料理に加わることになるということになります。

計算式で言えば、

熱量=電力(ワット)×時間

になるのです。そして、温めるために必要になってくる熱量は変わらず、電力が少なければ長い時間電子レンジを使わなければならないし、電力が多ければ電子レンジを使う時間も少なくてよくなるということです。

この場合、

180秒(3分)×500W=90000J(ジュール)

の熱量が必要になります。1500Wの場合でも60秒(1分)×1500W =90000J(ジュール)なので、使う熱量は同じですね。

では、1000Wでは何秒温める必要があるでしょうか。この場合でも必要になる熱量は同じなので、

1000W×◯秒=90000J

であり、◯の中に入るのは90になります。ということは、「1分半」が答えになりますね。

ちなみに熱量については、中学校の理科の授業で習うわけですが、こうやっていざ問題として出されると解けないものです。

「見えていない数字」を見ることが大切

この問題を出した先生は僕にこう言いました。

「西岡くん。数学は、見えている数字だけでなく、見えていない数字も意識しなければならないよ。それができる人は数学が得意になるし、それができない人はいつまで経っても数学が得意にはならないよ」と。

今回の問題では、「1500W」とか「1分間」とかそういう見えている数字に気を取られて、重要な「熱量90000J」という数を忘れてしまっていました。そして人間は、表に見えている数字だけを見て考えてしまいがちです。

例えば、こんなクイズもあります。

同じくらいの値段の、ある資格試験のための塾に、A塾とB塾がある。
A塾の年間の合格者数が300人で、B塾の年間の合格者数は100人である。
さて、みなさんならどちらの塾のほうがいい塾だと思いますか?

直感でどちらを選ぶかと言われたら、おそらくAの塾ですよね。だって、300人と100人だったら、300人の合格者のほうが「すごそう」です。

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