外国人観光客に高い料金「二重価格」設定は差別か 円安で過熱するインバウンド消費を逆手に取る?

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寿司屋でいえば、外国人向けメニューでは並寿司は表示しないというやり方だ。しかし、「選択肢」を示さないというやり方は、そもそも常連だけのための「裏メニュー」の是非についても話題になるが、誠実とは言えない。

自由競争下では、価格は当事者間で自由に決められる。同じサービスや物で相手によって取引価格が違っても本来は問題とはならない。ただ、そこでは、契約当事者の立場が対等であり、自由意思によって契約条件が決定されるという前提がある。

しかし、事業者と消費者(BtoC)の取引においては、情報力、資金力、交渉力等において立場の非対等性が指摘されている。たとえば、契約自由の原則には「相手を選ぶ自由」を含むが、「外国人お断り」などの売り手の意思表示は差別として問題となりえる。

売り手の市場での影響力は格段に大きい場合もあり、社会的な影響が大きいからだ。大手の飲食店等が、同じ商品を外国人には高く売るような状況は同様に認識される可能性がある。

外国人向けスペシャルメニューを用意する手も

外国人向けの料理を作り、料金を高く設定するという方法はどうであろうか。いわゆるスペシャルメニューだ。外国人好みの料理や豪華な料理を高い価格で設定する形であれば批判は起きないだろう。

外国人向けに相撲ショーを見ながら食事ができる店舗も登場している。外国人向け料理を頼むと「忍者」が料理を運んでくるなどの工夫をしたら楽しそうだ。外国人が好むような品質やサービスを付加し、それに見合った料金を設定することは何ら問題ない。商売はWINーWINの関係でなければ納得されないし、持続性はない。

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