日銀がこれほどまで円安を「無視」する3つの理由 「為替は管轄外」では、結局うまくいかない?

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競馬である。

この週末は、アメリカで3歳馬のクラシックレースの1つ、ケンタッキーダービー(チャーチルダウンズ競馬場、ダートコース、距離2000メートル、日本時間での発送予定時刻は5日の7時57分)がある。JRA(日本中央競馬会)が施行する、日本ダービー以上の重要性を、アメリカの競馬界では持つ。

忘れられない2000年のケンタッキーダービーの快挙

ITバブルが弾けた2000年に日本人の関口房朗オーナーが所有するフサイチペガサスが勝ったとき、私はちょうど留学中であったため、ライブで見ていて(と言ってもテレビのライブ中継だが)、驚きと感動に包まれた。

ケンタッキーダービーは1番人気が勝てないというジンクスがあり、それをフサイチペガサスが21年ぶりに破ったこと、ミスタープロスペクター産駒で1998年当時、世界史上最高額の400万ドルで購買されたこと、それらも話題であったが、そんなことよりも何よりも、オーナー(馬主)が日本人だということが最大のニュースであり、メディアを覆いつくしていたのである。

そして、勝利後は、調教師もジョッキーもどうでもよく、長髪でサングラス、不思議な帽子を被った関口房朗氏のアップとインタビューが続いたのである。あのときの感動を、後日、偶然ジムのプールの更衣室で会ったときに房朗氏に伝えたかったのだが、お互いにほぼ全裸であったため、自重した。

フサイチペガサスは現役中に種牡馬の権利が売却され、これまた当時世界史上最高額である7000万ドルで売却された。アメリカはこういうエリートの、かつ鹿毛(または栗毛)の馬が大好きだというのもあるが、何もかも話題づくめの馬だった。

アメリカでダービーが重要なのは、同国では2歳戦が重視され、3歳春のダービーのときには、すでにほとんどの馬が完成の域に達しているからだ。ダービー後は、秋の大レースであるブリーダーズカップを勝ったら、さっさと引退して、最大の金稼ぎ(種付け)に励ませられるのがエリート牡馬の運命だからである。その望みがなくなった瞬間に「男」でなくなり、騙馬として賞金稼ぎのドサ回り役になるか、どちらかなのである。

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