「バナナの食べ方ひとつ」で"疲れた脳"は回復する 動作を「ゆっくり」にすると、人間関係も変わる

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自慈心がないままに他人に関わると、どうしても他人と自分を比較してしまい、卑屈になったり、他人を攻撃したり、他人の評価を気にしたりします。

でも自慈心があれば、自分で自分を肯定でき、他人を思いやる心の余裕も生まれます。

自慈心は、人を優しくするのです。

そんなマインドフルな状態になり、心の余裕を生むための簡単なワークを紹介します。

ナイフとフォークでバナナを食べる

普段何気なくしている所作を、心を込めて丁寧に行うことで、マインドフルな状態に近づいていきます。

では、「心を込めて丁寧に」とは、具体的にどういうことでしょう。

さまざまな考え方がありますが、1番簡単なのは「ゆっくり時間をかける」ということだと思います。

例えば、亀になったつもりで、1つずつの動きを極端に遅くしてみるのです。

指先にまで意識が行き渡り、「今、この瞬間」に身体がどのように動いているのか、感じることができます。

あるいは、いつもはお箸で食べているものを、あえてナイフとフォークをつかう、というのはいかがでしょう。

例えば、バナナといったら普段はまるかじりです。

心を込める間もなく、一瞬で食べ終わってしまうことでしょう。

しかし、ナイフとフォークを渡されたら、そうはいきません。

「どうやって皮を剥いたらいい?」

「フォークで口まで持っていきやすいサイズは?」

などと考えながら食べていると、誰もが丁寧に、スローにならざるをえない、というわけです。

実は、かつて私が通った小学校では、バナナはかぶりつかずに、ナイフとフォークで食べる決まりがありました。

今思えば、マインドフルな食事法を知らないうちに実践していたのかもしれません。

川野 泰周 臨済宗建長寺派林香寺住職/精神科・心療内科医

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かわの たいしゅう / Taishu Kawano

精神科医・心療内科医/臨済宗建長寺派林香寺住職。精神保健指定医・日本精神神経学会認定精神科専門医・日本医師会認定産業医。一般社団法人日本モメンタム協会理事。
1980年横浜市生まれ。2005年慶応義塾大学医学部医学科卒業。臨床研修修了後、慶応義塾大学病院精神神経科、国立病院機構久里浜医療センターなどで精神科医として診療に従事。2014年末より横浜にある臨済宗建長寺派林香寺住職となる。
現在、寺務の傍ら都内及び横浜市内のクリニック等で精神科診療にあたっている。

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恩田 勲 JoyBizコンサルティング代表取締役社長/一般社団法人日本モメンタム協会理事

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おんだ いさお / Isao Onda

1957年生まれ。1982年日本大学法学部法律学科卒業。
卒業後国内最大手の民族系コンサルタント会社にて営業職を経て行動科学理論を基軸においた人材開発を主としたコンサルタントとして活動。2008年に実務を経験すべく大手機械商社の経営企画部門に転職した後、2009年JoyBizコンサルティング株式会社を設立し、組織開発を主としたコンサルティングを手掛ける。
現在はクライアント企業の経営陣を対象としたコンサルテーションや人材や組織を活性化させるオリジナルのプログラム開発を行っている。。

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