キムタク主演「Believe」物語のカギ握る"3要素" 今まで木村拓哉が演じてきた役柄とは一味違う

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1つは、妻・玲子の言葉だ。狩山との会話で「自分の歯磨き粉を1回使ったくらいでわかる、緻密で小さい男」など、繰り返し狩山を緻密な人間だと話していた。玲子は「緻密なあなたが設計ミスをするわけがない」と言っていたが、その緻密さがこの先に意味を持ってくるのだろう。

木村拓哉 Believe
木村拓哉主演「Believe」。妻の玲子(天海祐希)の言葉が物語のカギに?(写真は公式サイトより引用)

もう1つも玲子とのやりとりだ。刑務所の面会室で「嘘」という言葉が繰り返された。唯一の味方である弁護士・秋澤良人(斎藤工)との会話でも狩山は「嘘をついていた。誰も救っていない。真実にフタをしていただけ」とも語っている。のちに「嘘」が物語の展開のカギとなるのかもしれない。

そして、3つ目が第1話の冒頭とラストで登場した、一人二役を演じる竹内涼真だ。冒頭では事故が起きた工事を請け負っていた作業員、ラストでは事故を捜査する警視庁刑事部捜査第一課の刑事・黒木正興として現れた。なぜ一人二役なのか。どちらも事故に深く関わる人物だが、そこにも意味があるのではないだろうか。

木村拓哉と狩山陸の人生の再生がリンクする?

第1話で、骨太な社会派ヒューマンドラマとなりそうな予感がひしひしと伝わってきた本作。

オリジナル脚本を手がける井上由美子氏は、木村拓哉とは『GOOD LUCK!!』(TBS系・2003年)と『エンジン』(フジテレビ系・2005年)でタッグを組み、人間描写の名手として名高いストーリーテラーだ。

木村拓哉をよく知る井上氏が描く人生の再生物語となる本作は、2023年に所属事務所問題などもあった木村拓哉の新たなスタートとしての再生ともリンクするのかもしれない。

いまは周囲に敵ばかりの狩山だが、ここから先の生きる道をしっかりと見据えている。木村拓哉演じる狩山の生き様を見届けたい。

武井 保之 ライター

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たけい・やすゆき / Takei Yasuyuki

日本およびハリウッドの映画シーン、動画配信サービスの動向など映像メディアとコンテンツのトレンドを主に執筆。エンタテインメントビジネスのほか、映画、テレビドラマ、バラエティ、お笑い、音楽などに関するスタッフ、演者への取材・執筆も行う。韓国ドラマ・映画・K-POPなど韓国コンテンツにも注目している。音楽ビジネス週刊誌、芸能ニュースWEBメディア、米映画専門紙日本版WEBメディア、通信ネットワーク系専門誌などの編集者を経て、フリーランスとして活動中。

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