社歴を重ねた実務家社長が戦略で暴走する理由 「既存事業のテコ入れ策」ばかり見えすぎる罠

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さらに、本書では、戦略の「成功」を10年から25年の超長期で捉えます。

超長期で戦略を見極める

短期の成果に引きずられると「これも戦略、あれも戦略」となってしまいますが、超長期で成否を見極めれば、「これが戦略」という決定版が浮かび上がってくるのです。

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上記の「経営戦略」の定義は、超長期の視座を前提とすることに注意してください。

最後に、基本フレームワークを掲げておきます。

業績は、ノイズの影響を受け、管理ミスに足を引っ張られますが、基調は需要や供給を左右する外部環境によって決まります。

もちろん、外部環境に翻弄されてばかりでは能がありません。

それゆえ、外部環境と業績数値の間に介在する経営戦略が、脚光を浴びるのです。

その戦略は長いプロセスで、最上流の時機読解を日々の作業とし、論理立てを経て、資源配分に結実します。

経営 因果 制度
(出所)三品和広『実戦のための経営戦略論』
三品 和広 神戸大学大学院教授

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みしな かずひろ / Kazuhiro Mishina

1959年生まれ、愛知県出身。一橋大学商学部卒業。同大学大学院商学研究科修士課程修了。米ハーバード大学文理大学院博士課程修了。同大学ビジネススクール助教授、北陸先端科学技術大学院大学助教授などを経て現職。著書多数。経営幹部候補生のために、日本企業のケース464事例を収録した『経営戦略の実戦』シリーズ(全3巻)が2022年5月に完成した。近著に『実戦のための経営戦略論』

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