目指すなら今?行政書士「外国人支援」の深い魅力 外国人コミュニティーの「縁の下の力持ち」に密着

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行政書士は国家資格だ。一般的には行政書士試験を受験して取得することになるが、合格率は毎年10%前後というなかなかの難関。ただ受験資格の制限がない。例えば司法試験を受けるにはロースクールを修了する、社会保険労務士は大学や短大を修了するといった条件があるが、行政書士の場合は年齢や学歴を問わず誰でも受験できる。ちなみに2024年2月現在の行政書士登録者数は5万1959人(日本行政書士会連合会による)だ。

で、晴れて行政書士になったら、次に「行政書士申請取次関係研修会」なる講座を受け、効果測定というテストを受けて、合格すれば「届出済行政書士」として活動できる。その証明となるのが入管に提示するピンクカードで、なかなか頼もしい見栄えだ。

年齢的に雇ってくれるところがなかった

その後は事務所に所属して実務を学んでいくか、あるいは開業するかに分かれるのだが、恩田さんはいきなり事務所を構え、独立開業に挑んだ。そこには、

「私の場合、年齢的に雇ってくれるところがなかったからなんです」

という理由があった。10代の頃から外国人に関わった仕事がしたいと考えながらも、会社員として就職し結婚して子育てに追われ……という暮らしを送ってきた恩田さんだが、母のアドバイスもあり40代のときに一念発起して行政書士になろうと、勉強を始めた。

そして見事に資格を取得する。行政書士事務所での下積みは若手の仕事という風潮こそあったが、それなら自分でやってみようと45歳で開業を果たすのだ。40代からでもセカンドキャリアとして目指せる職業というのは、なんとも夢のある話だと思った。

もちろん、まずは地道な営業からのスタートだ。夫の地元である西葛西リトル・インディアで念願の外国人サポートを始めたものの、お客がいないのである。

「だからこのへんを歩いていてインド人を見かけると、名刺を配っていたんです。コンビニでもアルバイトの外国人に名刺を渡して。それですぐに仕事が来るというわけでもないですが、度胸はつきましたよね」

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