新潟市がiPadを使った「教育DX」成功できた理由 iPad導入で空いた時間を授業準備に充てられる
ただし、iPadは学習向けの端末として、制限がかけられている。その制限の中で、授業や活動を組み立てていくことになるため、新潟市は現場の良い事例の吸い上げを積極的に行っていた。
そのうえで、学習に活用できる200種類にもおよぶアプリリストを作り、これを公開している。現場の教員から申請を受けて、問題なければ登録し、ダウンロード可能なアプリを追加し続けているという。
このリストは、新潟市に限らず、学校や家庭でiPadを学習に生かしたい、と考えている人にとっても、有用なものだ。
高い視座と、各所の視点を理解すること
教育に限らず、DXで苦労するのは予算。新潟市でもひとり1台の端末以外の予算を認めてもらう部分で苦労した、と池田氏は振り返る。
「まず学校の特別教室のWi-Fiを導入するところから始めるが、行政から厳しくチェックされます。導入当初は、使われるかどうかわからず、そこに予算を割いていいか判断できないからです。
多くの自治体で学校現場出身の指導主事が行政に負けてしまうのは、行政の考え方がわからないからでした。
しかし子どもたちの姿、活用のデータやログなど可視化した客観データを見せると、行政も目の色が変わってきます」(池田氏)
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