「大阪・関西万博」が赤字の場合、大阪府市で負担も 大阪府の吉村洋文知事が赤字負担に言及
万博の目玉「空飛ぶクルマ」の実現は
番組コメンテーターの橋下徹氏(弁護士、元大阪府知事)が「はっきりと『有人ドローン』『人乗りドローン』と言わないと。『空飛ぶクルマ』というと、クルマ(として)走れないじゃん、こんなん嘘やんか、という人が絶対出てくる。ドローンですよね」と指摘。吉村知事は「技術的にはドローンだ。これはドローン」と明言した。
一方、巨額の無駄遣いとの批判がある、万博のシンボル『大屋根リング(万博リング)』について吉村知事は、万博終了後にレガシー(次代に遺(のこ)すべきもの)として一部を保存することが望ましいとの考えを示した。「世界最大級の木造建築で、こんなものを日本は作れるのか。圧倒的な存在感で、来場者は『これは残すべきだ』となると思う。政治家としての直感で最初に見たときに感じた」と述べた。
万博は建設費の増額や工事の遅れなどで批判にさらされ、前売り入場券の販売も芳しくない。立憲民主党の長妻昭政調会長は規模の縮小などを求め、「赤字になった時に誰が負担するのか、あらかじめ決めるべきだ」と懸念を表明した。
これに関し、橋下氏は、万博の経済効果について約3兆円との試算があり、大阪圏が最も恩恵を受けることに触れたうえで、運営費に万が一赤字が出た場合、大阪府市計4600億円規模の財政調整基金の一部を充てればいい、と提案した。
吉村知事は「もし赤字が出た場合、大阪府市で負担する考えはある。でも、その時は黒字も大阪府市が全部もらう。それがいいのか、というとそうじゃないと思う。万博は(政府主催の)日本万博で、それを大阪でやることで日本全体に効果を波及させる、日本の成長のためにやっている」と強調、「大阪が(赤字の補填を)やったら、国は赤っ恥になる。国の事業ですから」と話した。