たとえば、宇都宮大学は2024年度に、データサイエンスと経営を一体的に学ぶ、データサイエンス経営学部を新設します。
宇都宮大学はロボティクス、オプティクス(光学)、バイオといった分野でトップレベルの研究をしていましたが、ビジネスに重点を置いた教育にも力を入れ始めています。
大学発ベンチャーの育成も視野に入れ、ベンチャービジネス論や大学院生向けにアントレプレナーシップ(起業家精神)演習科目といった講座を開く予定だそうです。ベンチャー企業がこのような大学との連携などが進めば、人材確保やサービス開発にも役立つはずです。
さらに、こうした連携の動きは、地元の高校生や大学生のキャリア選択に、ポジティブな影響を及ぼす可能性もあります。
これまで都市部への大学進学が主流とされていたところから、地元に新しい可能性を見出し、地元に残る決断をする学生が増えるかもしれません。卒業生が地元起業家となっていく動きも実現すれば、地域全体を盛り上げる動きにつながるのではないでしょうか。
ネットワークで横のつながりを得る
加えて、起業家ネットワークも起業家育成においては欠かせない要素です。
特に地域の起業家にとって、EO(Entrepreneurs' Organization:起業家機構)のような組織はもちろん、徳島県や京都府などから全国に広がるイノベーションベース、さらには全国で展開する商工会議所やニュービジネス協議会などの存在は大きな資産です。
これらのネットワークを通じてベンチャー企業の経営者たちは、横のつながりを得ることによって、学ぶ機会と決断を下す勇気を手に入れることができます。また、成長したいという内発的動機も得ることもできるでしょう。
それと、先輩経営者や教授などの成功者や有識者の方々にメンターとなってもらい、経験のシェアや助言をしてもらうことも有効です。
壁打ちしてもらう、あるいは人を紹介してもらう。そのような機会を得られるだけで、若い経営者は多くを学び、どんどん成長していきます。そこから全国展開、世界展開に繋がっていく可能性も十分にあるはずです。

