スズキ会長、38年連続"司会"は円熟の境地

株主から「120歳までやってほしい」との声も

株主からの質問は多岐に渡ったため、複数の役員が答えた。直近に大規模なリコール(回収・無償修理)を届出たこともあり、品質強化に関して本田副社長が、「意識改革、情報収集・分析処理、開発根源の3つから全力で対策を進める」と回答。

国内軽自動車の販売は、この総会 をもって退任する田村副社長が「自工会の(今期予想)190万台より市場が大きくなるならシェア30%、190万台を下回る場合でも(計画している)57 万台はやっていきたい」と力を込めた。

ASEAN戦略では修会長の長男である鈴木俊宏副社長が「ASEANについて(インドや日本に次ぐ)2番目の柱、3番目の柱にしたい」と説明。今年1月に新工場が稼動したインドネシアは、販売拠点の増強やセールスマンを増員し、タイは新モデル投入で拡大を図る。6月15日に発表したマレーシアの国民車メーカー、プロトンとの協業を起爆剤に、現在シェア0.6%と苦戦する市場で事業拡大していく方針を語った。

子会社マルチ・スズキ・インディア社長の鮎川堅一専務役員は、インド市場について、現状、販売117万台、売り上げ約8900億円のところを「中期で200万台の販売、今年度に1兆円の売上高を目指す」と宣言した。

 冒頭にはリコールのお詫び

出席株主は昨年より2人少ない567人だった。

株主と軽妙なやり取りをみせた修会長だが、総会の冒頭では、4月に届け出た187万台のリコールについて「大規模なリコールを起こしましたこと、お詫び申し上げます」と頭を下げ、「全社で品質体質を一層強化する」と決意を述べている。

質疑応答に入る前には、「皆さん、関心がありますインドの状況、株主還元と次の中期経営計画、フォルクワーゲン(VW)との調停。3つテーマについて私から説明します」と切り出した。

インド市場については、「昨年5月の政権交代以降、景気に明るい兆しが見られ、2014年度の成長率は7.3%と大きく改善している。4輪販売は117万台で前年比11%と過去最高、シェアも45%に回復した」と、復調をアピール。現在、インド市場の拡大や輸出拡大に備え、現地では2017年の稼働を目指して工場を建設中だ。

3年前に起きた工場での暴動は、「労働問題ではなく、一部の過激な集団による刑事事件と考えており、すでに司法当局の手で解決に向かっている。今後、話し合いに基づく良好な労使関係を構築していきたい」と述べた。

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