NTT「顔が見えない」と株主から問われた意味

過去最多来場の株主が求める新たなNTT像

NTTの株主総会には過去最多の5800人以上が足を運んだ

開始時刻を過ぎても、入口には多くの株主が列を作っていた。6月26日、日本電信電話(NTT)はグランドプリンスホテル新高輪で株主総会を開催。10時に始まり、所要時間は1時間36分(2014年は1時間41分)。剰余金の配当、定款の一部変更、取締役1名選任、監査役5名選任といった議案はすべて承認された。

会場を訪れた株主は2014年の3788人を大幅に上回る5823人で、集計を開始した2008年以降、過去最多となった。急激に伸びた理由について、NTTは「新中期経営戦略の公表や増配・自己株取得といった株主還元策の充実などを評価していただけた。また、2014年度は約60回の個人投資家向け説明会を開催するなど、個人投資家向けIRを強化したことも要因と考えている」(広報室)としている。

冒頭、鵜浦博夫社長は5月に公表した中期経営戦略について説明した。NTT東日本・西日本の固定通信事業やNTTドコモの移動体通信事業が成熟期を迎える中、「グローバルを成長の柱とするとともに、国内の競争力も強化して持続的に成長させる」「さまざまなパートナーとのコラボレーションによる成長を図る」などと言及。「各目標とも順調に推移し、達成できる見通し」と力を込めた。

グローバルではチャレンジャー

今年のお土産は会場のホテルのバームクーヘンとグループ企業のNTTクラルティが提供したボールペン、メモ用紙、はがきのセット。このセットは同社の「塩山ファクトリー」で製作されたものだ。障害を持つ社員が、製紙工場などで通常廃棄される規格外製品の紙パックを原料にした手漉き紙を作り、それを商品化している。また、今回は来場者が予想を上回ったため、用意したお土産が足りず、後日の配送で対処することになった。

株主との主な質疑応答は次の通り。今回は指標面に関する質問が比較的多く寄せられた。

――グローバル展開で成長する上ではスピードが必要。大企業病への対処法を教えてほしい。

奥野恒久取締役 グローバルマーケットではNTTグループはチャレンジャー。新しくグループに入った会社の人材や資産の力を活用することを重要な課題としている。今後3年間で売上高の増加に加え、利益を倍増以上にする目標を掲げている。実現に向けてスピード感をもって対応する。

鵜浦社長 日本型とグロ-バルのビジネスの違いは私も痛感している。国内市場はわれわれの最大のマーケットだが、グローバルなクラウドサービスを展開するにあたり、グローバルに意思決定の軸足を置く。日本型のマネジメントでブレーキがかからないようにして、意志決定の迅速化に取り組んでいるところ。引き続きチャレンジャーとして、スピードをあげて中期計画の達成に取り組む。

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