KDDIは6月17日、東京都港区の品川プリンスホテルで株主総会を開催した。今回の所要時間は1時間54分(昨年は1時間55分)。会場に訪れた株主は574人(同377人)だった。
剰余金の処分や定款の一部変更、取締役13人の選任、取締役などに対する業績連動型株式報酬制度の導入、公益事業を実施するKDDI財団の活動支援を目的とした有利発行による自己株式の処分、などの議案はすべて承認された。
田中孝司社長は冒頭、「2014年度は順調に業績を伸ばすことができた」としつつ、2015年度については、スマートフォンやタブレットに加えて、LTE回線を利用しスマホのような機能も備えた従来型携帯「ガラホ」などバラエティのある端末を提供すると説明。auショップを活用した物販、5月に出資したライフネット生命と連携したサービスの強化、グローバル事業におけるミャンマーの通信エリアの拡大などについても言及した。
今回はお土産として、パティスリーキハチのバームクーヘンセット(税込1296円相当)とオリジナルタオルが用意された。お土産はKDDIとしては初の取り組み。昨年、株主からリクエストがあり、これに応えた格好だ。株主との主な質疑応答は以下のとおり。今後の戦略面について多くの質問が寄せられた。
端末に加えて金融なども伸ばす
――売上高の伸びが弱い。今後は大きな成長は見込めないのか。
田中社長:今年度は2013年度から始まった中期戦略の最終年度。2016年度以降については、来春に新しい計画を発表する。今はスマホだけではなく、タブレットも急激に伸びている。ルーターも伸びている。端末はまだ伸ばしていけるだろう。そのほか、金融、物販などのサービスをユーザーに提案していくことで売上高の増加を目指したい。
――独自カードサービス「au WALLET」(プリペイドとクレジット)の収支の状況は?
両角寛文副社長:流通額は3800億円に拡大している。収入は決済の手数料収入で、コストはカードや送付にかかるものがある。前期は173億円程度のコストがあり、赤字だった。より使ってもらえるようにすることで、黒字化していきたい。
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