TKO木本、投資トラブルを起こした「40代の焦り」 そこそこ売れてても「妙な不安」に支配されていた

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僕は「稼ぐためならば手段を選ばない」のはカッコ悪いとすら思っていました。「安易に稼ぐ」ところから、もっとも遠いところで生きていた僕にとって、「投資の扉」はイコール「転落への扉」でした。

いまTKOは、地獄から再スタートして、お笑いの王道である「コント」の道を突き進んでいます。自分たちの原点である「一本柱」の力を信じて。

不動産投資でFXの損失をカバーするつもりが…

「木本さん、じつは僕もAにお金を預けていたんです」

と切り出したのは、飲食店などを経営していたBという男です。芸能界にも近くて、陽気で愛想のいい、憎めない男でした。10年くらい前からときどき飲みに行く弟分的な存在でした。

Aに飛ばれた後に、Bから連絡がありました。冒頭の言葉はそのときのものでした。Bも以前はそれほど羽振りよくありませんでしたが、偶然出会ったときに、800万円はする国産の最高級クラスのクルマを運転手つきで乗り回すようになっていました。

そんなBもAに金を預けていた。僕らは“被害者の同志”として相談をするようになります。彼は、Aに被った損害を「勉強代だと思っています」といい、「僕はいま不動産投資で、ちょっといい感じなんですよ」と笑顔で語ります。そして、「なんとか木本さんを助けたい」ともいってくれました。

「そんなに成功してるんやね」

僕は感心しました。

「不動産は土ですから、水もののFX投資とは違って“固い”ですからね」

Bは自信満々に続けます。

「じつは、僕の知り合いにすごい会長がいて、その人しか触れない土地があるんですよ。年になんどか、その案件に参加させてもらっているんです」

冷静に考えれば、怪しい土地取引なのですが、僕はFXの損失をどうやって埋めようとしか考えられず、より詳しく話を聞きました。

「扱うのが不動産ですから、はっきりと利回りは申し上げられませんが、うまくいけば、倍とか50%以上の値上がりもありえます」と保証はできないけれど確実に儲かるというニュアンスでした。

僕は「マジか?」となりました。それが実現すれば、損失を補って余りある。じっさいに別の投資家が高額配当を受け取っているのも確認しました。

そして、僕はFXで損失を出してしまったメンバーにも相談して、「返済の足しにするために、不動産投資をやってみようと思う」と伝えました。ほかのメンバーも出資を決め、僕自身は1000万円を投じました。僕を含めた4人からBに渡った総額は5億円になっていました。

投資したお金は、短期では利益が出ませんでした。詳しい内容を聞こうとしても、「たとえ木本さんでも、それだけはいえません。極秘の案件なので、会長に知れたら、僕が切られてしまうんで」

そう返事されると、こちらにはどうしようもありません。Bはまさに“救世主”でしたから、とにかく結果を出して欲しくて、藁にもすがる思いしかありませんでした。

ですが、1カ月後には「1カ月遅れるようです」。2カ月が経っても「上手いこといってません」と、お金が戻ってきません。僕の忍耐は限界に達し、「もう投資はしなくていいから、出した分だけでも返済してくれ」とBに伝えました。

次ページ「もう限界や、どうすんねん」と問い詰めると…
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