英アスコット競馬場で日英の差を考えた 競馬の聖地には「ボディコン熟女」も!

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案の定、ホーテナニーは失速し、リマートが2位に来てくれた。うれしい初勝利。ブックメーカーに持っていくと、その場で買い物レシートを破り捨て、代わりに幾ばくかのキャッシュを支払ってくれた。何とも単純明快なシステムである。

長い歴史を持つ英国競馬を体験してみると、日本の競馬がいかに特殊な発展を遂げてきたかがよくわかる。特にデータ面のこだわりはガラパゴス的と言ってもいいだろう。日英のファン気質はかなり違うようだが、サラブレッドを愛し、幸運を祈り、休日を楽しむという本質に違いはあるまい。競馬の本家本元を訪ねる旅は、まことに興味深い異文化体験となったのである。

英国恐るべし、日本は円高になっても客が来るか?

英国ではロイヤルアスコットが終わると、次週からはテニスのウィンブルドン大会が始まる。そして7月になるとヘンリーレガッタ、全英オープンと続く。さらに今年は9月になるとラグビーのW杯が英国開催である。もちろんサッカーのプレミアリーグもある。英国を源流とするスポーツはなんと種類が多いのか。かくしていくらポンドが高くても、全世界から観光客が引きも切らない、ということになる。

現地で仲良くなったニーナさん親子と。帽子は自家製だそうで、さすが!

今回、ロンドン観光をしてみてよくわかったが、彼らが有するキラーコンテンツはまさに綺羅星の如し、なのである。大英博物館、シャーロックホームズとベイカー街、ハリー・ポッター、「オペラ座の怪人」などの興業、百貨店ハロッズ、ナショナルギャラリー、そしてアフタヌーンティーにフィッシュアンドチップスまで。

日本もいつか円安が終わり、再び円高に戻る時が来るだろう。今は外国人観光客数が伸びて、旅行収支黒字がどんどん拡大しているけれども、今はいわばセール期間中というべきであろう。円高になっても日本に通う、というリピーターを作れるかどうか。今から東京五輪までが勝負だと思いますぞ。

さて、今週末は宝塚記念だ。主役はゴールドシップ。今年は3連覇が懸っている。春の天皇賞の圧勝ぶりは記憶に新しいし、芝が深くてパワーを要する阪神競馬場は大得意ときている。その一方で、気分が乗らないとあっけなく凡走することも少なくない。

とはいうものの、4枠7番に入ったワンアンドオンリーなどがゴールドシップ(15番)に先行する「絵」は、どうしても筆者の脳裏には浮かばない。その点、牝馬ラキシスはいいところへ来そうな気がする。

そこでゴールドシップとラキシスのワイド1点。ほかはいらない。英国流に学んで、単純明快で勝負するとしよう。

かんべえ(吉崎 達彦) 双日総合研究所チーフエコノミスト

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Kanbee

吉崎達彦/1960年富山県生まれ。双日総合研究所チーフエコノミスト。かんべえの名前で親しまれるエコノミストで、米国などを中心とする国際問題研究家でもある。一橋大学卒業後、日商岩井入社。米国ブルッキングス研究所客員研究員や、経済同友会代表幹事秘書・調査役などを経て2004年から現職。日銀第28代総裁の速水優氏の懐刀だったことは知る人ぞ知る事実。エコノミストとして活躍するかたわら、テレビ、ラジオのコメンテーターとしてわかりやすい解説には定評がある。また同氏のブログ「溜池通信」は連載500回を超え、米国や国際政治ウォッチャー、株式ストラテジストなども注目する人気サイト。著書に『溜池通信 いかにもこれが経済』(日本経済新聞出版社)、『アメリカの論理』(新潮新書)など多数。競馬での馬券戦略は、大枚をはたかず、本命から中穴を狙うのが基本。的中率はなかなかのもの。

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